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【佐野稔のフィギュアスケート4回転トーク 2014~15ヴァージョン(9)】悔しさを残した日本勢と、世界に拡がる「羽生包囲網」 ~2015四大陸選手権を振り返って<第1回>
●宇野昌磨の前に立ちはだかった「30秒の壁」 SP(ショート・プログラム)が終わった時点では、複数メダルの可能性を感じさせた日本勢でしたが、結局表彰台にはひとりも立てず。三者三様の悔しさが残る、男子の四大陸選手権でした。 -
【佐野稔のフィギュアスケート4回転トーク 2014~15ヴァージョン(8)】努力の宮原、伸び盛りの本郷、伊藤みどりが重なる樋口~2014全日本選手権を振り返って<第2回>
●構成変更と練習量で、宮原が全日本初優勝 SP(ショート・プログラム)2位から逆転優勝した宮原知子のフリーの演技は、グラリとも揺るがない立派な内容でした。最終グループの最終滑走者、首位との得点差、世界選手権の出場権…。さまざまな重圧の掛かる状況で、すべての要素をキッチリと決めていた。 -
【佐野稔のフィギュアスケート4回転トーク 2014~15ヴァージョン(7)】王者・羽生のライバルに、新星・宇野が名乗りをあげる~2014全日本選手権を振り返って<第1回>
●細部に宿る羽生結弦の強さ 男子については、4回転ジャンプでのミスが相次ぐ形になった全日本選手権でしたが、そのなかで合計「286.86点」と、ひとり別格の点数を出した羽生が、見事3連覇を達成しました。羽生にしてもフリー冒頭の4回転サルコゥで転倒はしたのですが、 -
【佐野稔のフィギュアスケート4回転トーク 2014~15ヴァージョン⑥】ジュニアから新しい風の吹く予感~ GPファイナルを振り返って<第3回>
●17歳とは思えないトゥクタミシェワ 完全復活の金メダル 出場6選手のうち、じつに4人がロシア勢だった女子ですが、優勝したエリザベータ・トゥクタミシェワの放つ輝きは、ほかの3人とはやや趣が異なっていました。大人の表現力とでも言うのか。ときに妖艶さすら感じさせる演技は、とても17歳とは思えなかった。 -
【佐野稔のフィギュアスケート4回転トーク 2014~15ヴァージョン⑤】男子ショート・プログラムのミスの連鎖は羽生が原因?! ~GPファイナルを振り返って<第2回>
●ミスに沈んだ町田、無良 全日本での巻き返しを期待 羽生の鮮やかな復活劇とは対照的に、町田樹、無良崇人は残念な成績に終わりました。ふたりとも、自分のできるスケートをやり切っての敗戦ではないだけに、余計悔しいことでしょう。特にSPは出場者全体にミスが連鎖して、羽生を除く2位以下の選手は -
【佐野稔のフィギュアスケート4回転トーク 2014~15ヴァージョン④】圧巻の羽生!いずれ300点超えも!~GPファイナルを振り返って<第1回>
●まるで「羽生結弦物語」のようだったGPシリーズ すごかった。ほかに表現する言葉が見つかりません。16日にバルセロナから帰国したのですが、まだ興奮が残っています。特にフリー冒頭で羽生結弦が決めてみせたサルコゥとトゥ・ループ、2種類の4回転ジャンプは「完璧」。 -
佐野稔のフィギュアスケート4回転トーク 2014~15ヴァージョン③驚きの連続だったNHK杯 GPファイナルは横一線の争いに
●練習不足の影響は否めなかった羽生の滑り 今回のNHK杯のシングルは、驚かされっ放しの3日間でした。中国杯での衝突アクシデントから3週間。その動向に注目が集まった羽生結弦でしたが、やはり練習不足の感は否めませんでした。本人も大会前の会見で「体力は落ちている」ことを認めていましたが、 -
佐野稔のフィギュアスケート4回転トーク 2014~15ヴァージョン②主役は日本男子とロシア女子~グランプリシリーズ前半戦
●髙橋大輔引退をよい刺激にした日本男子 前回(11月11日掲載)は羽生結弦の話題に終始しましたので、今回は前半の3大会を終えたグランプリ(GP)シリーズのここまでを振り返っていきます。まずは男子についてですが、まるで「日本勢のためにやっているような」シリーズになっています。 -
佐野稔のフィギュアスケート4回転トーク 2014~15ヴァージョン①羽生結弦に何が起きたのか ~グランプリシリーズ前半戦
●不運が重なり、避けられなかったアクシデント 羽生結弦と閻涵(エン・カン)の衝突は、観客席の最上段に近いテレビ中継の放送席にいた私のところにまで、その激しさが伝わってくるくらい。明らかに“ケガをする”ぶつかり方をしていました。ずいぶんと長くフィギュアスケートに関わってきましたが、 -
佐野稔のフィギュアスケート4回転トーク/世界選手権総括 羽生と町田を分けた数センチの差 浅田4年ぶりの世界女王は文句なし
●羽生vs町田 名勝負を分けた数センチの差 男子の金メダル争いは、まさに熾烈。しかも、それを世界選手権の大舞台で、日本人選手同士がやってのけた。それ自体がものすごいことだと思います。素晴らしい名勝負でした。