「パラスポーツ・ピックアップ」(113) リオ・パラ代表発表!&7月の主な大会情報
国内外のパラリンピック関連ニュースを独自にまとめた「パラスポーツ・ピックアップ」。
今号は6月24日に行われたリオ・パラリンピック日本代表84選手の第1次発表会の模様と、7月の主な大会情報をピックアップしました。リオ大会をより楽しむための予習用に、会場での生観戦おすすめです!! ■東京発: リオ・パラ日本代表の一次発表。「金メダル目標は10個」日本パラリンピック委員会(JPC)は24日、リオ・パラリンピック(9月7日~18日)に派遣する日本代表の第1次選手男女計84名を発表した。大会3連覇を目指す車いすテニスの国枝慎吾や、世界王者として自身3度目のパラリンピックで悲願の金メダルを目指すパラサイクリングの藤田征樹、世界ランク3位で初の表彰台を狙うウィルチェアー(車いす)ラグビーの12選手らが名を連ねた。 今回発表されたのは、日本が出場権を獲得している17競技(実施22競技)のうち、日本の出場人数枠が未確定の陸上競技とパラトライアスロンを除く15競技の選手。事前に各競技団体から推薦のあった選手をJPCが競技力(メダル獲得や入賞の期待など)や医学的観点などから審査し、この日の理事会で承認された。 なお、残り2競技については国際パラリンピック委員会が割り振ることになっている日本の出場人数枠が確定しだい、また推薦選手のうちメディカルチェックで再検査となった選手の状態が改善した場合などは随時発表していく予定という。8月2日に予定されている結団式・壮行会までには出そろい、最終的な選手団数は100~115名となる見込みだ。 発表会見でJPCの高橋秀文副委員長は、リオでの目標について「メダルランキング10位、金メダル10個」と話した。前回ロンドン大会では134名が派遣され、金メダル5個、銀5個、銅6個を獲得しており、今回は少ない選手数で目標は高めの設定となる。 日本代表選手団の団長を務める大槻洋也氏は、「ロンドンから比べると目標が高いのではないかと思われるかもしれないが、(20年の)東京で良い成績を残すためにはリオでの頑張りが必要」と意気込みを語った。 ▼リオ・パラリンピック日本代表1次発表選手リストなど(参照:JPC公式サイト) <7月の大会情報>
【陸上競技】
「第21回関東パラ陸上競技選手権大会」
7月2日(土)~3日(日)/町田市立陸上競技場 (東京・町田市)
リオ代表候補選手も多数出場予定。体験会や初の試み、「パラリレーレース」なども開催予定。
詳細: 関東パラ陸上競技協会 公式サイト パラ陸上
一般の陸上競技とほぼ同じルールで行われる。ただし、選手が障がいに関わらず「公平」に競技できるように、車いす、義足、視覚障がい、知的障がいなど障がいの種別や程度別に細かく「クラス」に分かれて競技を行う。 【ブラインドサッカー】
「第15回アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権」
7月9日(土)~10日(日)/アミノバイタルフィールド(調布市/味の素スタジアム横)
クラブチームの国内王者決定戦!
詳細: 大会公式サイト ブラインドサッカー
視覚障がいのある4人のフィールドプレイヤー(FP)と、ゴールキーパー(GK)の5人1チームで、対戦するサッカー。FPは「見え方」の差をなくすため全員アイマスクをし、“全盲状態”でプレイするので、特製ボールが発する音や、GKやコーチ、相手裏に立つガイドの声を頼りにプレイする。 【水泳】
「2016ジャパンパラ水泳競技大会」
7月17日(日)~18日(月・祝)/横浜国際プール (横浜市都筑区)
日本最高峰の大会。リオ代表選手も多数出場
詳細: 大会公式サイト パラ水泳
肢体不自由、視覚障がい、知的障がいという障がい別に別れ、さらにその程度別に細かくクラス分けされて競技する。義足などの「装具」は使用せず、「あるがまま」の身体で競う。 【ゴールボール】
「2016ジャパンパラゴールボール競技大会」
7月22日(金)~24日(日)/足立区総合スポーツセンター
日本、韓国、イスラエル、ウクライナが参加予定。リオ・パラリンピックで大会2連覇を狙う日本女子チームのリオ前の国際強化大会。
詳細: 大会概要 ゴールボール
視覚障がい者のために開発された、パラリンピック特有のチーム競技。3人対3人の2チームで対戦し、なかに鈴の入った、転がると音が出る特製ボールを投げ合い、相手ゴールに入れば、得点となる。2012年ロンドンパラリンピックで日本女子が、団体競技として日本初となる金メダルを獲得しており、リオ大会への出場も決めている。 (文: 星野恭子)