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パラスポ・トピック (22) 車椅子バスケット男子、リオ代表内定! 発表会も、新たなカタチ(星野恭子)

日本車椅子バスケットボール連盟(JWBF)は5月22日、リオデジャネイロ・パラリンピックに臨む男子代表候補12選手を決定し、発表会を行いました。「2枚看板」の藤本怜央(れお)選手と香西(こうざい)宏昭選手など前回ロンドン大会経験者は5人だけ。パラリンピックには初出場となる選手が半数以上選ばれるフレッシュな陣容となりました。

22.01 2016リオ・パラリンピック車椅子バスケットボール男子日本代表候補選手に決定した、晴れ晴れしい笑顔の選手たち。前列左から、香西選手、千脇選手、鳥海選手、藤澤選手、永田選手、豊島選手、石川選手、藤井選手、後列左から、土子選手、宮嶋選手、村上選手、藤本選手=2016年5月22日/撮影:星野恭子201

男子代表のパラリンピック出場はリオで11大会連続12回目となりますが、これまでの最高成績は7位。及川晋平ヘッドコーチ(HC)は選手の選考理由について、「過去最高の6位以上の目標を達成することと、2020年東京大会に向けて確実にステップアップできること」を念頭にしたメンバー構成であると説明しました。

また、車椅子バスケでは選手それぞれに障がいの程度により重いほうから1.0~4.5点まで8つの持ち点が与えられ、コート上5人の持ち点合計が14点以内というルールがあり、どう組み合わせるかが采配の肝であり、面白さです。今回の選出メンバーの特徴としては、持ち点4.0の村上直弘選手が初選出されるなどハイポインター(3.0以上)の割合が従来のチームより上がっています。及川HCは、「課題だった得点力アップを目指した」そうです。リオではより攻撃的な戦いが見られそうです。

代表主将は4大会連続のパラリンピック出場となる藤本選手が務めます。前回ロンドン大会後に主将に指名され、主将としては初のパラリンピックとなりますが、「これまでで一番強い代表チームをつくってきた。先輩方にも胸を張って言える」と力強いです。個人としても、「プロ車椅子バスケットボーラ―」としてドイツ・ブンデスリーガでここ2シーズン、武者修行を積み、定評あるシュート力にさらに磨きをかけてきました。「(欧州の)高いレベルの中で、プレイスタイルやシューティングスキルなどを課題に挙げて取り組んできた。(リオの)厳しい状況の中でも1本1本、確実に決めていく」と意気込みを語ってくれました。

最年少の17歳でメンバー入りした鳥海連志(ちょうかい・れんし)選手は、持ち点2.0と“ローポインター”にも関わらず、車いす操作に長け、驚くほどのスピードです。コート内を縦横無尽に駆け回り、相手を翻弄することが期待されます。鳥海選手は、「リオまでの約3カ月、悔い残さず、練習したい」とさらなる成長を誓い、及川HCは、「東京ではキャプテンになっているかもしれない。自分が次はチームをリードする立場になると思って準備をしてほしい」とエールを送っていました。

ところで、今回の内定選手発表会は、東京・港区のサントリーホールで開催されたのですが、こうした華やかな会場での発表はチームとしては初めてです。車椅子バスケの代表はこれまで、5月初旬に開催される日本選手権の最終日に発表されていました。昨年秋にサントリーが同連盟のオフィシャルパートナーとなったことも大きいかもしれませんが、それだけ競技への注目度が高まっていることの現れのようにも思います。

そういえば、車椅子バスケと規模は異なるものの、すでに候補選手発表会や記者会見を行った競技もいくつかあります。4年前のロンドン大会開催時に比べ、かなり増えたように思います。こんなところからも、パラスポーツへの注目や期待の高まりを感じます。選手の皆さんには、リオからの帰国後、さらに華々しい報告会に臨めるよう、熱いパフォーマンスを期待したいと思います。

<日本代表選手内定者一覧 (所属チーム/障がいの重さによる持ち点)>

藤井新悟 (宮城MAX/1.5)

石川丈則 (パラ神奈川スポーツクラブ/1.5)

豊島英 (宮城MAX/2.0)

永田裕幸 (埼玉ライオンズ/2.0)

藤澤潔 (埼玉ライオンズ/2.0)

鳥海連志 (佐世保WBC/2.0)

千脇貢 (千葉ホークス/2.5)

香西宏昭 (NO EXCUSE/3.5)

村上直広 (伊丹スーパーフェニックス/4.0)

宮島徹也 (富山県車椅子バスケットボールクラブ/4.0)

土子大輔 (千葉ホークス/4.0)

藤本怜央 (宮城MAX/4.5)

(文・写真:星野恭子)

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2月29日(月)越智貴雄さん&星野恭子さん