ノーボーダー・スポーツ/記事サムネイル

「パラスポーツ・ピックアップ」(111) 5.1~5.8(星野恭子)

国内外のパラリンピック関連ニュースを独自にまとめた「パラスポーツ・ピックアップ」。今号は大型連休中に開催された主な大会の結果をピックアップしました。陸上競技では好記録に湧いたり、視覚障害者柔道では9月のリオ・パラリンピック大会の代表候補選手が決定したり、車いすバスケットボールでは日本一のクラブチームが決定しました。どの会場も例年以上に観客が多く、リオ・イヤーということもさることながら、パラスポーツへの関心の高まりを感じました。

【陸上競技】 ・1日: 「日本パラ陸上競技選手権」がリオ・パラリンピックの代表推薦候補選手の選考大会を兼ね、4月30日から鳥取市のコカ・コーラウエストスポーツパーク陸上競技場で開催され、選手約200人が全14種目で頂点を競った。競技2日目には山本篤が走り幅跳び(T42)で6m56をマークして世界新記録、中西麻耶が走り幅跳び(T44)で5m51のアジア新記録など、前日につづき、記録ラッシュで閉幕した。

各種目の結果速報はこちらから: http://ts-sawayaka.jp/sokuho/

・3日: リオ五輪代表選考会を兼ねた「第32回静岡国際陸上競技大会」が開催され、男子パラ100mも実施された。障がい別の全3クラスにアメリカ選手1名を含む全10選手が出場し、T44クラス(下腿切断など)の佐藤圭太(TOYOTA)が11秒82をマークし、アジア新記録を樹立した。その他の結果は下記の通り。

●T42:片大腿切断など
1位: 山本 篤(スズキ浜松AC) 12秒94
2: 小須田潤太(関東パラ陸連) 15秒03
3: 眞野 雄輝(古賀オール) 16秒52
4: 手塚 圭太(ヘルスエンジェルス) 16秒66

●T44:片膝下切断など
1: ジャリッド・ウォレス(USA ) 10秒83
2: 佐藤 圭太(TOYOTA) 11秒82 アジア新
3: 池田 樹生(中京大) 12秒50
4: 春田 純(ウォーターワークス) 12秒55

●T47:上肢切断など
1: 多川 知希(AC KITA)    11秒31
2: 芦田 創(TOYOTA) 11秒80

・8日: リオ・オリンピック代表選考会を兼ねて開催された、「セイコーゴールデングランプリ陸上2016」で、昨年につづいてパラリンピック種目も実際され、パラアスリート8名が大観衆の前で躍動した。実施されたのは、男子100mT44(下腿切断など)/47(上肢切断など)と、女子走り幅跳びT44クラスの2種目。男子100mは前世界記録保持者のジャレッド・ウォレス(USA)が10秒97で優勝した。

1位: ジャリッド・ウォレス(USA ) 10秒97
2: トレンタン・メリル  (USA) 11秒83
2: 佐藤 圭太(TOYOTA) 11秒94
3: 池田 樹生(中京大) 12秒62
4: 春田 純(ウォーターワークス) 12秒83

●T47:上肢切断など
1: 多川 知希(AC KITA)    11秒34

111_01 男子100mを制したジャレッド・ウォレス(左)をはじめ、互いに健闘を称えあう選手たち。レースの模様はテレビで生中継された

女子走り幅跳びは先週末鳥取市で開催された、日本選手権でアジア新記録(5m51)を更新したばかりの中西麻耶が5m22で優勝した。

111_02 女子走り幅跳びT44で優勝した、中西麻耶の力強い踏切

なお、大会の模様はテレビで中継され、男子100mの解説を、走り幅跳びT42(大腿切断など)で先週、世界新記録(6m56)を樹立した山本篤が昨年につづいて務めた。

【視覚障がい者柔道】

・4日: リオ・パラリンピック柔道競技日本代表候補選手選考大会が講道館で開催され、リオ大会で日本が出場枠を得ている、男子5階級、女子1階級のみが実施された。各階級で優勝し、リオ代表に推薦されることが決定した選手は以下の通り。

視覚障害者柔道は、一般の柔道とほぼ同じルールで、視覚障害の程度に関わらず、体重別で行われる。大きな違いは、両選手が組み合った状態から、「はじめ」の合図で試合が開始される点だ。そのため、組み手争いの時間帯がなく、常に技の掛け合いとなり、「より柔道らしい柔道」とも評される。

●男子60㎏級
廣瀬誠(愛知県立名古屋盲学校)
●男子66㎏級
藤本聰(徳島視覚支援学校)
●男子73㎏級
北薗新光(アルケア)
●男子90㎏級
廣瀬悠(伊藤忠丸紅鉄鋼)
●男子100㎏超級
正木健人(エイベックスグループホールディングス)
●女子57㎏級
廣瀬順子(伊藤忠丸紅鉄鋼)

○女子63kg級
米田真由美 (三井住友海上あいおい生命保険)
*国際パラリンピック委員会(IPC)個人招待枠の指名を受けて、事前に内定済み。

【車椅子バスケットボール】

・3日~5日: 地区大会を勝ち抜くなど全16チームが参加して、第44回日本車椅子バスケットボール選手権大会が東京体育館(東京・渋谷区)で開催され、宮城MAXが大会8連覇を達成した。

最終結果

優勝: 宮城MAX

準決勝: 千葉ホークス

3位: NO EXCUSE

個人賞

サントリーやってみなはれスピリッツ賞: 鳥海 連志(佐世保WBC)

三菱電機Changes for the Better賞: 土子 大輔(千葉ホークス)

スリーポイント賞: 香西 宏昭(NO EXCUSE)・・・19本(5試合)

ベスト5 (1.0): 原田翔平(埼玉ライオンズ)

ベスト5 (1.0): 佐藤聡(宮城MAX)

ベスト5 (2.0): 豊島英(宮城MAX)

ベスト5 (3.5): 香西宏昭(NO EXCUSE)

ベスト5 (4.0): 土子大輔(千葉ホークス)

得点王: 藤本 怜央(宮城MAX)・・・150点(5試合)

z MVP: 藤本 怜央(宮城MAX)

(文・写真: 星野恭子)