「星野恭子のパラスポーツ・ピックアップ」(107) 2.1~2.29
国内外のパラリンピック関連ニュースを独自にまとめた「パラスポーツ・ピックアップ」。
今号は、2月中に開催された主なパラスポーツ大会の結果と、来月開催の主な大会情報をコンパクトにまとめてお送りします。今年9月のリオ・パラリンピックへ向けて代表選考も熾烈です。ぜひ会場でご声援ください!
<2月開催の主な大会結果>
■陸上競技・7日: 第65回別府大分毎日マラソン大会と共催で、リオデジャネイロ・パラリンピック視覚障害者マラソン代表選手最終選考会」が大分市・別府市にわたる42.195kmのコースで行われ、男子はT12クラス(弱視)の岡村正広が2時間27分24秒で、女子も同クラスの道下美里が3時間3分42秒で優勝した。
レース終了後、日本盲人マラソン協会が選考規定に則り、リオ代表推薦選手を下記の通り発表した。なお、現時点では派遣枠が未定のため、最終的な代表決定は6月以降になる見込み。
推薦順位第1位:堀越信司 道下美里推薦順位第2位:岡村正広 近藤寛子
推薦順位第3位:和田伸也 西島美保子・29日: 第10回東京マラソンが東京都内をめぐる42.195kmのコースで行われ、リオ・パラリンピック代表選考会を兼ねていた車いすの部で、男子は洞ノ上浩太が1時間26分1秒で3位、女子は土田和歌子が1時間41分4秒の9連覇を達成し、ともに代表内定を決めた。選考条件は男子が1時間28分30秒以内、女子が1時間46分0秒以内で総合3位までの日本人トップだった。
なお、車いすの部は今年から国際化され、初めて海外勢が招待された。男子を制したのはパラリンピック金メダリストのクート・フェンリー(オーストラリア)で、4選手に絞られた混戦をフィニッシュ直前のスパートで抜け出し、1秒差で先着した。
■バドミントン ・6日~7日: 20年東京大会からパラリンピック正式競技に採用が決まったパラバドミントンの男女日本一を決める、第1回日本障がい者バドミントン選手権大会が福岡県久留米市で行われた。パラバドミントンは車いすと立位の2カテゴリーに大別され、さらに障害の種別や程度に応じたクラスに分かれて競技が行われる。男子SSL3クラス(立位/下肢障がい)を制した藤原大輔など、各クラスの初代王者が決定した。詳細は日本障がい者バドミントン協会のサイトへ。 ■アイススレッジホッケー ・7日~13日: 日本とイタリア、チェコ、韓国の4カ国による強化試合「2016ジャパンアイススレッジホッケーチャンピオンシップ」が長野市で行われ、18年ピョンチャン冬季パラリンピックを控える韓国が優勝。10年バンクーバー大会銀メダリストの日本は4位に終わった。 ■車椅子バスケットボール ・11日~13日: 日本代表とオーストラリア、イギリス、ドイツが参加して、「国際親善女子車椅子バスケットボール大阪大会が大阪市内で行われ、リオ・パラリンピック出場を決めているドイツが優勝、日本は4位だった。 ■ブラインドサッカー ・11日〜14日: ブラインドサッカー日本代表は千葉市内で、トルコ代表を迎えた「国際トレーニングマッチ」に臨んだ。トルコは欧州選手権を制し、リオ・パラリンピック出場を決めている強豪。試合は10分ハーフの変則マッチで行われ、11日は0対0、13日は1対1で引き分けた。14日は悪天候のため、中止された。 ■クロスカントリースキー ・13日~14日: 障がい者のクロスカントリースキー国内最高峰の大会、「ジャパンパラ クロスカントリースキー競技大会」が長野県白馬村で開催され、各障害クラスに分かれ、熱戦が繰り広げられた。男子立位クラスはパラリンピック金メダリストで35歳のベテラン、新田佳浩が2種目を制して存在感を示したが、中学生の川除大輝や星澤克らの成長を感じさせた。女子は立位クラスでソチ代表の阿部友里香が2種目で優勝したほか、久しぶりに視覚障害クラスで中島由貴が出場するなど、競技の広がりを感じる大会となった。 ・22日~28日: IPC(国際パラリンピック委員会)ノルディックスキーワールドカップ第2戦ドイツ大会がドイツ・フィンステラウで開催された。日本から4選手が参加したが、女子クロスカントリースキー・ロング・クラシカルで阿部友里香の4位入賞が最高で、メダル獲得はなかった。