オリンピア―遺跡・祭典・競技
著者:村川堅太郎
出版社:中央公論新社
価格:¥608
アガメヌノーンやアキレウスが活躍し『イリアス』に歌われた「葬祭競技」から発展した古代ギリシアのオリンピックは、近代スポーツの原点といえる。競技者は各ポリスの名誉を賭けて闘い、勝者には月桂樹の冠だけが与えられ、それがのちのアマチュアリズムの思想を生んだ――などという市井に流布している大ウソに惑わされないためにも、古代オリンピックの実像(勝者には賞金や賞品が与えられ、競技者は次第にプロ化した)をきちんと把握しておきたい。