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星野恭子のパラスポーツ・ピックアップ」(501) パリパラへ弾み! それぞれの日本代表が、国際大会で存在感を発揮!

5月下旬から6月上旬にかけて、すでにパリパラリンピック出場を決めて海外遠征中だった日本代表3チームからそれぞれ、嬉しいニュースがあいついで届きました。新着順にダイジェストでお届けします。

【車いすラグビー】

6 月6 日から9 日にカナダ・リッチモンドで行われた「車いすラグビー・カナダカップ2024」で、日本代表が決勝でオーストラリアを54-46で下し、優勝しました。

パリパラリンピック出場を決めている8カ国中6カ国(オーストラリア、カナダ、イギリス、フランス、アメリカ、日本)が顔を揃える中での快勝は大きな手応えとなったはずです。

大会は6カ国総当たり戦による予選ラウンドを経て、戦績による順位決定戦を行い、最終順位が競われました。日本は予選で、初戦のイギリスに47-44で勝利すると、つづくアメリカを50-43で、オーストラリアも55-47で撃破。4戦目の地元カナダには44-42で、フランスにも47-45と、接戦の末に競り勝つ底力を見せ、決勝戦に進んでいました。

【ブラインドサッカー】

8チームが出場し、5月25日から6月1日までフランスで開催された、「IBSA 男子ブラインドサッカーワールドグランプリ 2024」で、日本は予選ラウンドを経て3位決定戦に進出し、ブラジルと対戦。前半1分に平林太一選手のゴールで先制するも、約8分後、同点に追いつかれ、結局、1-1で前後半を終えました。つづくPK戦(3人制)で、3選手とも決められなかった日本に対し、ブラジルは1ゴールを決め、日本は4位で大会を終えました。

決勝戦ではコロンビアが中国を1-0で下し、大会初優勝を果たしました。また、大会通算4得点を挙げた日本の後藤将起選手とコロンビアのヘルナンデス選手が得点王を受賞しました。ヘルナンデス選手は大会MVPにも選ばれました。

8カ国中7チームがパリパラリンピックに出場予定で、まさに前哨戦となった今大会。予選ラウンドではグループ1に入った日本はアルゼンチンを2-0で、中国を2-1で撃破。トルコ には1-2で敗れましたが、グループ1位で決勝トーナメントに進出。準決勝ではコロンビアに1-2で敗れ、3位決定戦に回っていました。

日本はメダルは逃しましたが、世界ランキング1位のアルゼンチンに勝利したり、中国を公式戦で初めて下すなど手ごたえも多い大会でした。さらに、コロンビアには敗れたものの、パリパラリンピック初戦で当たる相手です。このタイミングで対戦できたことは、本番に向けて大きな収穫となったに違いありません。

●最終順位
優勝:コロンビア/2位:中国/3位:ブラジル/4位:日本/5位:アルゼンチン/6位:フランス/7位:タイ/8位:トルコ

●個人賞
・得点王(4得点): 後藤将起(日本)、Jhon Eider GONZALEZ HERNANDEZ(コロンビ
ア)
・MVP:Jhon Eider GONZALEZ HERNANDEZ(コロンビア)
・ベストゴールキーパー:Xu Huachu(中国)
・ベストガイド:Ramirez Mendoza Jonathan(コロンビア)

【ゴールボール】

10チームが参加し、5月24日から26日にかけてスウェーデン・マルモで開催された「マルモ・レディ・インターカップ2024」において、オリオンジャパン女子は決勝戦でブラジルに3-2で勝利。2022年大会以来、2度目の優勝を果たしました。

パリパラリンピックに出場予定の8カ国中7カ国(トルコ、韓国、フランス、中国、ブラジル、カナダ、日本)がエントリーしたハイレベルな大会での快勝はパリで金メダルを狙う日本にとって貴重な経験となったことでしょう。

予選でプールAに入った日本はフランスに3-2、ギリシャに6-1と勝ち星を重ねるも、王者トルコに0 -7で完敗。つづく韓国には3-1と勝ち切って、決勝トーナメントへ。準決勝でもグループBを1位で抜けた中国に7-5で勝利。もうひとつの準決勝でトルコを下したブラジルとの決勝戦に臨んでいました。

高橋利恵子キャプテンは日本ゴールボール協会を通して、「2023年度は決勝の舞台に立つことはできたものの(すべて)銀メダルに終わる苦しい1年でした。今回、パリ前最後の大会で決勝を勝ち切ることができ、勝つイメージをつくることができたのは大きな収穫になったと感じています。しかし、課題も多くあり、これからの3カ月弱、しっかりレベルアップをしていく必要を感じました。チーム一丸となってパリで金メダルを獲得できるように、短い期間を大切にトレーニングに励みます」とコメントし、さらなる進化を誓いました。

●最終順位
優勝:日本/2位:ブラジル/3位:中国/4位:トルコ

(文:星野恭子)