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「星野恭子のパラスポーツ・ピックアップ」(497) 速報! パラ陸上の世界選手権、5/17に神戸で開幕! 

世界最高峰のパラアスリートたちが集う、「神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会」が5月17日、神戸市の神戸総合運動公園ユニバー記念競技場で開幕しました。今夏のパリパラリンピックの出場枠もかかった重要な大会で、世界104カ国からパラリンピックメダリストや世界王者、世界記録ホルダーなどを含む1,073選手がエントリーしています。全168種目にわたってハイレベルなパフォーマンスが展開される予定です。

神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会 (提供: 神戸2024世界パラ陸上競技選手権大会)

日本代表は世界選手権としては過去最多の65名(男子39名、女子26名)。昨夏の前回大会で14個のパリパラ出場枠を獲得しており、今大会では地元開催の後押しも力にパリパラ出場枠のさらなる獲得と躍進を目指しています。

日本はもちろん、東アジアで初めての開催となる神戸での世界選手権は元々、2021年に予定されていましたが、東京パラの開催延期などに伴い、2度の延期を経て、ようやく実現しました。競技はすでに17日の9時からスタートし、早くも好レースが展開され、好結果に会場は沸いています。

唐澤剣也選手(SUBARU)の連覇が期待された男子T11(視覚障害)5000mでは、東京パラ金メダルのエルツィン・ジャッキス選手(ブラジル)が唐澤選手の持っていた世界記録を1秒42縮める14分53秒97の世界新記録をマークして、金メダルを獲得しました。前半は最後方に位置を取り、後半に勝負をかけてトップに立つ会心のレースでした。「とてもうれしい。東京パラにつづいて、日本で2つ目の金メダル。日本でのよい想い出が増えた」と笑顔で喜びました。

先頭を狙って大外から追い抜きにかかる、エルツィン・ジャッキス選手とガイドペア(左)。右から2番目のペアは唐澤剣也選手と小林光二ガイド (写真: KOBE2024/Kazuyuki OGAWA)

唐澤選手は15分3秒25で銅メダルを獲得し、今大会日本選手のメダル第1号となりましたが、世界王者の称号とともに世界記録もジャッキス選手に奪われる形となりました。唐澤選手はレース後、「昨年のパリ大会で金をとり、自分自身、正直油断があったと思う。ここで気を引き締めて、悔しさをバネにパリでは金を取りたい」と力をこめました。

大会は25日まで行われます。チケットは好評発売中。また国際パラリンピック委員会の公式Youtubeチャンネルでライブ配信も実施されています(アーカイブ録画もあり)。時差なく、観戦できます。パラ陸上の魅力を間近に体感できる貴重な機会。ぜひ応援ください。

<KOBE2024世界パラ陸上競技選手権大会>
公式サイト: https://kobe2022wpac.org/
観戦ガイド: 
https://kobe2022wpac.org/wp/wp-content/uploads/kobe2024wpac_spectator_guide.pdf
チケット販売 (チケットぴあ): https://w.pia.jp/t/kobe2024wpac/
Youtubeライブ配信:https://www.youtube.com/@paralympics/streams

(文: 星野恭子)