星野恭子のパラスポーツ・ピックアップ(67) 2015.1.24~1.27
国内外のパラリンピック競技の話題を独自にセレクトしたパラスポーツ・ピックアップ・シリーズ。今号はオーストラリアの車いすレースでの日本勢の活躍から、2020年東京オリンピック・パラリンピックの大会スポンサー契約の話題などをリポートしています。
■陸上競技
・24日: オーストラリア・シドニーで、車いす陸上のトラック競技会「サマー・ダウン・アンダー2015」シリーズの「トワイライト・トラック・ミート」が開催された。中村嘉代が女子100mと200mでともに3位、渡辺勝が男子800mで優勝したほか、400mと1500mで2位に入り、洞ノ上浩太が1500mで優勝した。
・26日: 「サマー・ダウン・アンダー2015」の最終戦の10キロロードレースが小雨の降る中で行われ、男子オープンの部で洞ノ上浩太が序盤から後続を引き離し、21分35秒4で優勝した。2位には22分10秒8で渡辺勝が入った。また、男子40歳以上の部で廣道純が22分33秒9で3位に入った。
■ノルディックスキー
・24日: 国際パラリンピック委員会(IPC)が主催する「2015ノルディックスキー世界選手権大会」がアメリカ・ウィスコンシン州ケーブルで開幕した。世界選手権大会は2年に1度開催される国際大会で、今大会には日本から4選手が出場する。大会は2月1日まで、クロスカントリースキーとバイアスロンの競技が行われる。
初日はバイアスロン・ショートが行われ、日本勢は3選手が出場し、女子立位の阿倍友里香(日立ソリューションズJSC)の4位が最高だった。阿部は「初めて射撃を満射できた。今シーズンから呼吸の仕方を変えたり、またワールドカップ第1戦(昨年12月中旬/フィンランド)から時間は空いたが、射撃予習などでうまく繋ぐことができた。滑りの方はまだ練習のようにはできていないが、前より噛み合うようになってきたので、これからも諦めずにやっていきたい」と日本障害者クロスカントリースキー協会を通じてコメントした。
・25日: 世界選手権2日目は男女クロスカントリー・ロング・フリーが行われ、日本選手は3名が出場し、女子立位の出来島桃子(新発田市役所)の7位が最高だった。日本障害者クロスカントリースキー協会のリリースによれば、出来島は「(昨年)12月のフィンランドの大会よりも動けているので、この先のレースでは、少しずつでも良い滑りができるように最後まで頑張りたい」と話した。
・27日: 世界選手権第3日はバイアスロン・ミドルが行われ、日本から3選手が出場し、阿部友里香の5位が最高だった。
■ブラインドサッカー
・24日: 「関東リーグ2014」最終節が東京・八王子市で行われ、全盲クラスの最終戦でたまハッサーズと乃木坂ナイツが0-0で引き分けた。この結果、たまが勝ち点9となり、先に全日程を終えていたAvanzareつくばと勝ち点で並んだが、得失点差でつくばが優勝し、2連覇を達成した。また、上位2チームのつくばとたまが3月28日、29日に開催予定の「クラブチーム選手権」への出場権を獲得した。
「クラブチーム選手権」は、2014年8月から全国各地で行われていた地域リーグを勝ち抜いた上位チームが集結し、真の日本一のクラブチームを決定する大会。今大会には海外招待チームとして、世界選手権7位のコロンビア代表も出場する予定で、より高レベルの熱戦が期待される。昨年はドイツ代表が招へいされた。
・25日: 「関西リーグ2014」最終節が神戸市で行われ、大阪ダイバンズと兵庫サムライスターズが1-1で引き分けた。この結果、大阪ダイバンズがリーグ制覇を果たし、「クラブチーム選手権」の出場権も手にした。
■東京発
・26日: 2020年東京オリンピック・パラリンピック組織委員会とNTTは国内最高位のスポンサーに当たる「ゴールドパートナー」の契約を結んだと発表した。同大会のゴールドパートナー社はNTTが第1号で、期間は6年。ゴールドパートナーは原則1業種1社で、協賛金は公表されない。
・27日: アサヒビールは2020年東京オリンピック・パラリンピック組織委員会と「ゴールドパートナー」契約を締結した。前日に発表されたNTTにつづく2社目で、契約期間は6年。
(星野恭子)