星野恭子のパラスポーツ・ピックアップ(65) 1.1~1.12
国内外のパラリンピック競技の話題を独自にセレクトしたパラスポーツ・ピックアップ・シリーズ。今回は、2020年東京オリンピック開幕まで2020日となった1月12日に行われたカウントダウンイベントや、アルペンスキーのワールドカップ大会の結果、陸上競技の2014年度世界ランキングなどをリポートしています。
■東京発
・1日: 日本障がい者スポーツ協会(JPSA)は、障がい者スポーツの振興を目的に企業を対象に協賛を募る「JPSAオフィシャルスポンサープログラム」をスタートさせた。「オフィシャルパートナー」と「オフィシャルサポーター」があり、すでに日本航空やJA共済連など約30社が参加している。
・12日: 2020年東京オリンピックの開幕までちょうど2020日となったことを記念し、カウントダウンイベント『みんなのスタート!2020 Days To Tokyo 2020』が都庁都民広場で開催された。同日は成人の日でもあり、今年20歳となるオリンピック・パラリンピック選手と新宿区の新成人ら約700人が招待され、「2020」の巨大な一文字をつくった。
■アルペンスキー
・4日~6日: IPCアルペンスキーレースの米国ウィンターパーク大会が行われ、大回転女子座位クラスで田中佳子(エイベックス)が2本合計タイム2分56秒07で優勝した。1回目から首位に立つと、2回目も安定した滑りで逃げ切った。男子立位クラスでは東海将彦(同)が2本合計タイム2分34秒18で3位に入った。
・8日~11日: ワールドカップの今季初戦がスペインのラ・モリーナで開催された。雪不足のため、4日間すべて回転競技だけの実施となったが、回転を得意とする鈴木猛史(駿河台大職員)が、金メダルと銀メダルを2個ずつ獲得した。鈴木は自身3度目のパラリンピックとなった昨年のソチ大会で悲願の金メダルを獲得し、「回転のスペシャリスト」とも呼ばれている。
他に、ドイツのT.ノルトとクロアチアのD.ソコロビッチが1勝ずつをあげ、日本勢では森井大輝が2日目に銀メダルを獲得した。
■パワーリフティング
・11日: 第15回全日本障がい者パワーリフティング選手権大会が日本体育大学(東京都世田谷区)で開催された。IPCパワーリフティング部門(下肢障害など)と視覚障害者部門が行われ、それぞれ男女別、体重別、一般・ジュニア別の各クラス上位3位までが表彰された。詳しい個人結果については日本パラ・パワーリフティング連盟のサイトで確認できる。
■陸上競技
・12日: 国際パラリンピック委員会(IPC)は陸上競技の2014年度世界ランキング(同年1月1日~12月31日集計分)を発表した。3位までに名を連ねた日本選手は以下の通り。
(クラス/順位/氏名/記録/記録した月/記録した場所)
<男子>
【100m】
・T42(大腿切断など) 3位 山本篤 12秒61 (9月/山口県防府市)
【400m】
・T42(大腿切断など) 1位 山本篤 1分00秒02 (7月/東京都町田市)
【800m】
・T11(全 盲) 3位 和田伸也 2分08秒27 (9月/山口市)
・T51(車いす) 2位 井上 聡 3分18秒76 (6月/大阪市)
【1500m】
・T12(弱 視) 3位 堀越信司 4分07秒78 (7月/町田市)
・T54(車いす) 2位 樋口政幸 3分00秒04 (5月/スイス)
【5000m】
・T12(弱 視) 2位 堀越信司 15分06秒56 (10月/韓国・仁川)
・T20(知的障害) 1位 木村雄哉 15分32秒75 (7月/町田市)
2位 中川大輔 15分33秒95 (7月/町田市)
【10000m】
・T11(全 盲) 1位 谷口真大 35分42秒50 (6月/大阪市)
2位 加治佐博昭 38分00秒88 (7月/町田市)
・T12(弱 視) 1位 岡村正広 34分15秒89 (6月/大阪市)
2位 熊谷豊 35分01秒75 (6月/大阪市)
・T54(車いす) 3位 樋口政幸 21分17秒32 (5月/スイス)
【4x100mリレー】
・T42-47(切断など) 日本 45分12秒 (10月/仁川)
【走り高跳び】
・T11(全 盲) 2位 内田勝久 1m30 (6月/大阪市)
・T44(片下腿切断など) 3位 鈴木徹 1m98 (9月/山口市)
【走り幅跳び】
・T42(弱 視) 2位 山本篤 6m19 (4月/ブラジル)
【円盤投げ】
・F54 2位 小曽根亮 26m83 (6月/大阪市)
【ハーフマラソン】
・T54 1位 洞ノ上浩太 42分43秒 (3月/ポルトガル)
【フルマラソン】
・T11(全 盲) 1位 和田伸也 2時間35分39秒 (12月/防府市)
・T12(弱 視) 3位 岡村正広 2時間27分48秒 (12月/防府市)
・T13(弱 視) 2位 芝野寛仁 2時間58分24秒 (12月/防府市)
・T54(車いす) 2位 洞ノ上浩太 1時間21分14秒 (4月/ボストン)
2位 副島正純 1時間21分14秒 (4月/ボストン)
<女子>
【200m】
・T52(車いす) 3位 田中照代 42秒80 (6月/大阪市)
【800m】
・T20 3位 岩切麻衣 2分36秒21 (4月/北京)
・T52 2位 木山由加 2分43分67 (7月/町田市)
【5000m】
・T12 3位 道下美里 19分38秒33 (9月/山口)
・T20 2位 蒔田沙弥香 18分00秒59 (7月/町田市)
3位 豊嶋眞樹子 18分38秒32 (4月/北京)
【走り高跳び】
・T42 1位 藤井美穂 1m35 (6月/大阪市)
【走り幅跳び】
・T44 3位 中西麻耶 4m95 (2月/ドバイ)
【三段跳び】
・T47(上肢切断など)1位 野崎莉代 9m35 (6月/大阪市)
【砲丸投げ】
・F46(上肢切断など) 1位 加藤由希子 12m21 (10月/仁川)
【円盤投げ】
・F36(脳性まひ) 3位 藤田真理子 16m09 (7月/町田市)
・F46 1位 加藤由希子 35m14 (10月/仁川)
【フルマラソン】
・T11 1位 金野由美子 3時間36分04分 (4月/ロンドン)
・T12 1位 道下 美里 2時間59分21秒 (12月/防府市)
3位 西島美保子 3時間12分25秒 (3月/名古屋市)
・T54 2位 土田和歌子 1時間38分43秒 (11月/大分市)
(星野恭子/文)