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「星野恭子のパラスポーツ・ピックアップ」(399) ブラインドサッカー初のトップリーグ「LIGA.i(リーガアイ)」、7月に開幕!

楽しみなニュースが飛び込んできました。日本ブラインドサッカー協会(JBFA)が4月18日、ブラインドサッカー初となるトップリーグを新設することを発表したのです。リーグタイトルは「LIGA.i(リーガアイ) ブラインドサッカートップリーグ2022」で、7月18日(月・祝)に浜松アリーナ(静岡県浜松市)で開幕し、7月から9月にかけて全3節が実施される予定です。

ブラインドサッカー新リーグ「LIGA.i(リーガアイ)」誕生!(提供:日本ブラインドサッカー協会)

昨季までのリーグは全国を4エリアに分けて地域リーグを開催し、各エリアの上位チームが進出する日本選手権で、その年のクラブチーム日本一を決定するという形でした。今季からは同トップリーグ「LIGA.i(リーガアイ)と地域リーグという開催目的の異なる2部制となり、それぞれがリーグ戦を行い、順位が決定する形に変わります。

今季、JBFAに登録しているブラインドサッカーのクラブチームは31チームありますが、それぞれ活動歴や活動目的、理念なども異なります。2部制にすることで各チームがそれぞれの状況に応じて、どちらのリーグに参加するかを選択できるようになります。そして、JBFAと各チームがより一体化して活動の推進力を高め、JBFAが掲げるビジョン「視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会の実現」を目指していきます。

なお、「LIGA.i」に出場するチームは競技力の高さだけでなく、組織運営力や競技普及活動への注力度など複合的な観点から決定されるそうで、後日、発表予定です。

リーグタイトル「LIGA.i」ですが、「LIGA.i」を通じて「競技性(“I”ntensity)」「興行性(“I”nfluence)」「組織性(“I”ntegrity)」を向上させ、ブラインドサッカーの価値を高めて混ざり合う社会を作っていき、今の社会を変えていきたいという思いが込められています。さらに、「LIGA.i」に関わるすべての人が自分なりの“i”を作れるような余白があることで多様性が生まれ、全員が主体的にリーグをつくっていくという姿勢も示したものとなっています。

JBFAによれば、トップリーグ「LIGA.i」の開催目的は、1)日本代表チームおよび、クラブチームの強化に資すること、2)興行性の高い大会を開催すること、3)クラブチームおよびJBFAの組織性を高めること、の3つ。

1)は昨夏の東京パラリンピックに日本代表が初出場し、8チーム中5位になるなど活躍したことで競技の認知度を高めましたが、次回の24年パリ大会にも出場権を得るために日本代表チームのさらなる強化が必要であり、「LIGA.i」がクラブチームにとって競技性や興行性の高い試合を経験する機会となり、選手の強化につなげていきます。

2)は東京パラによってパラスポーツ観戦が身近になってきたタイミングで、多くの人に興行の一つとして楽しみ、観戦できる場となることを目指します。JBFAでは2014年に東京で初開催された世界選手権で初めて、全席有料化に取り組みましたが、これはパラアスリートの地位を高めることも目的にしており、「LIGA.i」によってこの取り組みを継続していきます。

3)は「LIGA.i」に出場するクラブチームが組織基盤を強め活動の幅を広げるとともに、JBFAとしても組織運営力を高めることで、社会的信頼の獲得につながり、パラスポーツの価値をより高めるという考えにたっています。

JBFAはパラスポーツ競技団体のなかでも、画期的な取り組みを次々に実施しています。トップリーグ「LIGA.i」は、「アフター2020」にJBFAがスタートさせる新たな挑戦です。この夏、ぜひご注目ください!

<LIGA.i ブラインドサッカートップリーグ2022大会概要>
主催:NPO法人日本ブラインドサッカー協会
日程/会場:
第1節:7月18日(月・祝)/浜松アリーナ(静岡県浜松市)
第2節:7月24日(日)/品川区立総合体育館(東京都品川区)
第3節:9月23日(金・祝)/フクシ・エンタープライズ墨田フィールド(東京都墨田区)
出場チーム:後日発表
観戦方法:会場で観戦可能(チケット販売概要は後日発表)
大会特設HP:https://liga-i.b-soccer.jp/

(文:星野恭子)