体罰問題「世界基準」「時代遅れ」って?(森 功)
女子柔道日本代表の園田隆二監督への「暴行」告発により、体罰問題がますますエスカレートしています。この際、日本の全スポーツ界の活動を停止して体罰を調査すべき、などという発言まで出ていますが、そこまで騒ぐ問題でしょうか。
世界基準では体罰などありえない、日本は時代遅れ、と体罰根絶派の方は盛んにそうおっしゃいます。本当に海外は体罰に類する指導がないのでしょうか。それは欧米の理想論で、時折体罰事件も起きています。世界世界といいますが、なら中国や韓国など最近、成長著しいアジアは欧米のやり方とは違うのでは。時代遅れという批判もよく聞きますが、全部が古臭いわけではなく、地域や文化に根差した伝統あるよき指導もあるのでは、とつい首をかしげてしまいます。
つまるところ選手が体罰や暴力と受け止める理由は、行き過ぎという程度の問題、あるいは指導者との信頼関係の欠如に尽きるのではないでしょうか。そこはケースバイケース。それを画一的に語ろうとするので、議論が嘘っぽいというか、不自然に思えてなりません。
【ブログ「森功のブログ」より】