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第1回日本ゴルフビジネスフォーラム開催

 10月14日、東京港区の東京コンファレンスセンター品川で「第1回日本ゴルフビジネスフォーラム」が開催された。

 

 この催しはジュピターゴルフネットワーク株式会社代表取締役社長石井政士氏、株式会社ゴルフダイジェスト社代表取締役社長木村玄一氏、株式会社ゴルフダイジェストオンライン代表取締役社長石坂信也氏、株式会社ALBA代表取締役島崎陽氏、株式会社ゴルフパートナー代表取締役社長石田純哉氏の5人が発起人となり、ゴルフ人口が減少しつつあるという厳しい環境にあり、今後ますます縮小が懸念されるゴルフ業界を盛り上げよう、という趣旨のもと開催された。

 

 268名が出席したフォーラムは、第1部『国内ツアーの将来像』、特別対談『アメリカの現状を探る』、第2部『ゴルフ用品界からゴルフ活性化に向けて』、第3部『オリンピックゴルフ成功に向けて』という構成で進行し、テーマに関係するゴルフ業界人がパネラーとして登壇。それぞれの立ち位置から見た業界の現状認識や諸問題を解決する方法について討論された。

 

 各セッションでは進歩的な意見だけでなく、業界が停滞する原因となっている保守的な意見を確信的に述べるパネラーも出るなど、興味深いシーンが散見されたが、パネラーの共通認識としてあったのは、業界が一丸となって活性化に取り組むことが重要ということであり、そのリーダーシップをとる団体もしくはリーダーの必要性が叫ばれた。第2回フォーラムが早急に開催され、その具体論が討議・実現されることを期待したい。

 

 唯一違和感があったとすれば第3部のセッションで、2020年東京オリンピックのゴルフ競技を成功させるための話し合いのはずが、パネラーの口から出るのはなぜか会場が霞ヶ関カンツリー倶楽部に内定した経緯ばかりであり、千載一遇の機会であるオリンピックをどのようにゴルフ活性化に役立てるか、というビジョンが全くなかったのは残念だった。

 

 とはいえ、大きな一歩も小さな一歩から。このフォーラムが今後どういう役割を果たしていくのかは、日本のゴルフの未来に少なからず影響を与えそうだ。

 

(小林一人/文と写真)