つかの間の平坦ステージ。222kmの逃げの行方は…!?【Le Tour de France 2014】
和田やずかカメラマンの【ツール・ド・フランス2014フォトレポート】16日目。
第15ステージは、タラール=>ニームまでの222km。アルプスを2日間で駆け抜け、2回目の休息日明けに控えるピレネーへ向けての”移動”的なステージ。序盤はアルプスの名残があるものの中間スプリント地点以降はほぼ平坦のコース。山岳ステージの合間にスプリンターたちの活躍が期待されるが、そうは問屋がおろさないのが、100年以上の歴史を持つツール・ド・フランス。晴れればこの南フランス一体は気温が40度を超える日もある。そして、風。海からのもの、山からの吹き下ろし問わず、吹き始めるとプロトン(集団)を分断し、選手のペースを乱れさせる。
はたして、南フランスの天候は、単なる「通過ステージ」に終わらせてくれるのだろうか。
ジャック・バウアー(ニュージーランド/GARMIN-SHARP/右)とマルティン・エルミガー(スイス/IAM/左)がスタート直後からアタック。集団との差は最大で8分50秒まで開いた。(写真上)
アルプスの山々を後にして、ニームへ向かう、マイヨ・ジョーヌのヴィンチェンツォ・ニバリ(伊/ASTANA/黄色ジャージ)。
ゴール勝負をしたいチームの思惑が一致し、ラースユティング・バク(デンマーク/LOTTO BELISOL/右)とジ・チェン(中国/GIANT-SHIMANO/右から2番目)が集団の先頭を牽引した。
バウアー(左)とエルミガー(左から2番目)が222kmの逃げを決められず、ゴール手前100m付近でプロトン(集団)に飲み込まれてしまった。
ゴールスプリントを制したのは、拳を突き上げるアレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー/KATUSHA)。今大会区間賞2勝目を挙げた。
(和田やずか)