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「星野恭子のパラスポーツ・ピックアップ」(280) パラスポーツを観に行こう!~10月開催の主な大会・イベント情報

東京パラリンピック開幕まで、1年を切りました。10月も2020年に向けたテスト大会に加え、日本代表争いにも重要な位置付けの大会など、数多くの興味深い大会が予定されています。

<10月の見逃せない一戦!> 
車いすラグビーワールドチャレンジ2019

開催日: 10月16日(水)~20日(日)
会場: 東京体育館 (東京・渋谷区)
詳細: https://wwrc2019.jp/

日本代表の活躍もあり、盛り上がっているラグビーワールドカップ東京大会ですが、同じ東京で、「もうひとつのラグビー世界大会」が開催されます! 日本で初開催となる車いすラグビーの国際大会、「ワールドチャレンジ2019」。日程もワールドカップと重なる、10月15日から20日です。

開幕まで1年を切った東京2020大会で金メダル獲得を目指す日本代表(*世界ランク2位)に加え、世界ランク上位の全8チーム(オーストラリア(同1位)、アメリカ(3位)、カナダ(5位)、イギリス(4位)、フランス(6位)、ニュージーランド(9位)、ブラジル(10位)が出場。東京2020大会出場を決めている国も多数含まれ、前哨戦ともいえるハイレベルの熱戦は、まさに<見逃せない一戦>です!
(*2019年9月13日時点)

「車いすラグビーワールドチャレンジ2019」のポスター (提供:車いすラグビーワールドチャレンジ2019)

出場国は錚々たるチームばかり。最新の世界ランキングで10位内の8チームが顔をそろえる豪華さです。日本は世界ランク2位で、リオパラリンピックで銅メダルを獲得後、昨年は世界選手権を制し、初めて世界の頂点に昇り詰めました。来年に迫った東京パラリンピックでも金メダルを目指し、前哨戦ともいえる今大会でも優勝して、弾みをつけたいところです。

日本が入ったプールA(日本、イギリス、フランス、ブラジル)ではランク4位のイギリスが最大のライバルとなりそうですが、まずはプール1位で決勝トーナメント進出を目指し、どの対戦もしっかり勝ち切りたいところです。

プールB(オーストラリア、アメリカ、カナダ、ニュージーランド)ではやはり、同1位のオーストラリアに注目。リオパラリンピック優勝など国際大会では常にトップ争いの常連です。9月初旬に行われたアジア・オセアニア選手権でも決勝で日本を退けて優勝するなど、日本にとって最大のライバルでしょう。アメリカも各選手の個人技が高く、誰が出場しても穴がなく、総合力の高いチームで、簡単には勝たせてくれないでしょう。面白い対戦が見られそうです。

■日本代表選手が意気込み
大会を前に車いすラグビー日本代表が強化合宿中だった8月下旬、「ラグビーワールドカップ2019トロフィーツアー」の一環で、会見が行われた際、池透暢キャプテンは、「昨年、世界一を獲りましたが、ワールドチャレンジでも世界一を獲りたいです。ラグビーのワールドカップが同時開催されるので身の引き締まる思いです。ともにラグビー文化に歴史が残る大会になれば嬉しいです」。

また、ポイントゲッターのエース、池崎大輔選手も、「車いすラグビーの素晴らしさをたくさんの方に知っていただき、同じラグビーファミリーとしてラグビーイヤーを盛り上げていきたいです」と話し、健闘を誓っていました。
  ラグビーワールドカップ優勝トロフィー「ウェブ・エリス・カップ」を中心に記念撮影。左から、伊藤剛臣ワールドカップ大会アンバサダー、日本代表キャプテンの池透暢選手、池崎大輔選手、伊藤華英同ドリームサポーター (撮影:星野恭子/2019年8月23日)

同じ「ラグビー」といってもルールは少し異なります。でも、池崎選手は言います。「激しくぶつかり、一つのゴールをめざして突破を狙い、戦うのは共通点だと思います。僕たちも努力して(車いすラグビーという)競技の魅力を伝え、たくさんのファンをつくりたいです」。池選手も、「選手として結果を出さないと注目されないのが現状ですから、結果を求めて戦います。多くの方に観て応援していただきたいです」と意気込みを語りました。

なお、週末(10月19日、20日)の決勝トーナメントはアリーナ席など一部有料席が設置され、チケットが好評発売中ですが、その他の座席や、予選リーグは全席無料で観戦できます。来年の東京パラリンピックの予習にも最適です。「もうひとつラグビーワールドカップ」、お見逃しなく!

▼試合日程、チケット情報など
https://l-tike.com/sports/mevent/?mid=445085

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<10月の主な大会・イベント情報>
■10月4日(金)~10月6日(日)
【車いすテニス】  楽天・ジャパン・オープン・車いすテニス・チャンピオンシップス2019

男子テニスの国際大会、楽天オープンに、今年から初めて車いす部門も実施に!出場するのはトップランクの8選手のみで、男子シングルスと男子ダブルス(4組)が行われる。日本からは国枝慎吾選手(世界ランク2位・8月5日時点)が出場。

会場: 有明テニスの森公園コート、楽天カードアリーナ(屋外コート)ほか (東京都江東区)
詳細: https://www.rakutenopen.com/
チケット: https://www.rakutenopen.com/tickets/

■10月6日(日)
【ブラインドサッカー】 ブラインドサッカー中日本リーグ2019 第2節

ブラインドサッカー日本リーグは全4地区に分かれて12月までの4カ月間にわたってリーグ戦を行い、各上位チームには2020年春に開催予定の「クラブチーム選手権2020」への出場権が付与される大会。そのうち、中日本リーグは山梨県、長野県、石川県、愛知県の4チームが属する。(入場無料)

会場: 名古屋経済大学高蔵高等学校(愛知県名古屋市)
詳細: http://www.b-soccer.jp/12708/news/2019nakanihon.html

【ブラインドサッカー】 ブラインドサッカー北日本リーグ2019 第2節
ブラインドサッカー日本リーグは全4地区に分かれて12月までの4カ月間にわたってリーグ戦を行い、各上位チームには2020年春に開催予定の「クラブチーム選手権2020」への出場権が付与される大会。そのうち、北日本リーグは北海道、宮城県、新潟県の3チームが属する。(入場無料)

会場: 新潟聖籠スポーツセンターアルビレッジ(新潟県北蒲原郡聖籠町)
詳細: http://www.b-soccer.jp/12706/news/2019kitanihon.html

■10月12日(土)~14日(月・祝)
【総合大会】 全国障害者スポーツ大会・いきいき茨城ゆめ大会2019

毎年,国民体育大会終了後に同会場で3日間にわたって開催される、国内最大の障害者スポーツの祭典。全国から都道府県・指定都市選手団約5,500人(選手約3,500人+役員約2,000人)が参加する。

会場: 茨城県水戸市、ひたちなか市など県内10市
詳細: https://www.ibarakikokutai2019.jp/taikai

■10月16日(水)~20日(日)
【車いすラグビー】 車いすラグビーワールドチャレンジ2019

詳細は上記の<見逃せない一戦>をご参照ください。

会場: 東京体育館 (東京・渋谷区)
詳細: https://wwrc2019.jp/

■10月20日(日)
【ブラインドサッカー】 ブラインドサッカー東日本リーグ2019 第3節

ブラインドサッカー日本リーグは全4地区に分かれて12月までの4カ月間にわたってリーグ戦を行い、各上位チームには2020年春に開催予定の「クラブチーム選手権2020」への出場権が付与される大会。そのうち、東日本リーグは茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県のブラインドサッカー(10チーム)とロービジョンフットサルチーム(3チーム)を対象とする。(入場無料)

会場: 若泉運動公園多目的グラウンド(埼玉県本庄市)
詳細: http://www.b-soccer.jp/12685/news/2019higashinihon.html

■10月23日(水)~11月3日(日)
【車いすテニス】 三菱 全日本テニス選手権94th

東京2020オリンピック・パラリンピックと同会場で、テストイベントを兼ねて行われる大会。10月23日~31日は全席無料、11月1日~3日は全席有料。

会場: 有明テニスの森 (東京・江東区) *入場無料
詳細: https://www.jta-tennis.or.jp/Portals/0/resources/tournaments/pdf/alljapan/2019/2019alljapan_factsheet.pdf

■10月26日(土)
【ブラインドサッカー】 ブラインドサッカー西日本リーグ2019 第2節

ブラインドサッカー日本リーグは全4地区に分かれて12月までの4カ月間にわたってリーグ戦を行い、各上位チームには2020年春に開催予定の「クラブチーム選手権2020」への出場権が付与される大会。そのうち、西日本リーグは大阪府、兵庫県、広島県、岡山県、福岡県(2チーム)、沖縄県の7チームが属する。(入場無料)

会場: 行橋市サッカー場(福岡県行橋市)
詳細: http://www.b-soccer.jp/12707/news/2019nishinihon.html

【ブラインドサッカー】 ブラインドサッカー東日本リーグ2019 第4節
ブラインドサッカー日本リーグは全4地区に分かれて12月までの4カ月間にわたってリーグ戦を行い、各上位チームには2020年春に開催予定の「クラブチーム選手権2020」への出場権が付与される大会。そのうち、東日本リーグは茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県のブラインドサッカー(10チーム)とロービジョンフットサルチーム(3チーム)を対象とする。(入場無料)

会場: スポーツシューレつくば(茨城県つくば市)
詳細: http://www.b-soccer.jp/12685/news/2019higashinihon.html

■10月27日(日)
【自転車】 J:COM presents 2019ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム

世界最高峰のサイクルロードレース「ツール・ド・フランス」の名を冠した自転車競技イベントで、2013年から、さいたま新都心周辺の特設コースで連続開催。今季の本大会の優勝者などトップ選手が集結する中、パラサイクリングの日本代表選手らが「個人タイムトライアルレース」に出場する。

会場: さいたま新都心駅周辺(さいたま市) *観戦無料
詳細: http://saitama-criterium.jp/

(文・写真:星野恭子)