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「星野恭子のパラスポーツ・ピックアップ」(272)パラスポーツを観に行こう!~8月開催の主な大会・イベント情報

8月25日には東京パラリンピック開幕までちょうど1年の節目を迎えます。同大会への出場権を目指す戦いも本格化。テスト大会開催もスタートしているほか、体験イベントなども目白押しです。この機会にぜひ、来年の予習も兼ねて会場でご観戦ください!

<8月の見逃せない一戦!> 
【卓球 ITTF PTTジャパンオープン2019 東京大会】

開催日: 8月1日(木)~8月3日(土)
会場: 港区スポーツセンター5・6階 (東京都港区) 
詳細: http://jttf-fid.org/tournament_j/tournament-j-2019-japanchanpionleague/

国際卓球連盟(ITTF)が主催するパラ卓球 (PTT)の国際大会。日本でパラ卓球の国際大会が開催されるのは初めてとなります。この大会は来年に迫った東京パラリンピック出場のための基準大会でもあり、約25カ国から200人のトップ選手が参戦予定。代表権をかけた熱戦が予想されます。

パラ卓球は一般の卓球と同じ卓球台や用具を使い、ほぼ同じルールで行われます。ただし、さまざまな障害の選手が参加するため、公平な競技が行えるよう障害の内容や程度に応じて、「全部で11のクラス」に分かれて競います。クラスごとにルールが少しアレンジされたり、プレースタイルも見どころも多種多様。個性的なプレーの競い合いもパラ卓球の魅力です。

「クラス1~5」は車いすでプレーする選手が対象で、数字の小さいクラスがより重い障害となります。例えば、手に障害があり、ラケットをテープで固定してプレーする選手もいます。また、卓球台の高さは一般のものと同じなので、座高が低い車いす選手には工夫のしどころです。コースを巧みに打ち分けたり、ネット際に絶妙なボールを落としたり、戦略性の高いプレーにも注目です。

「クラス6~10」は立ってプレーする選手のクラスです。両腕に障害があり、ラケットを口にくわえたり、義足をつけてプレーしたり、杖をついたり、本当にさまざまな選手がいます。それぞれの障害と向き合い、相手選手の障害も見極めて戦略を立てプレーを進めます。障害の軽いクラス10のプレーは高速ラリーなども見どころで、海外にはパラリンピックとオリンピック両大会に出場している選手も見られます。

「クラス11」は知的障害のある選手が対象です。障害の程度によるクラス分けはありませんが、言葉によるコミュニケーションが難しかったり、技術的な理解が難しかったりなど、選手たちの個性はさまざま。選手の個性や特徴を見極め、得意を活かしたコーチングや声掛けなど、指導者とのコンビネーションも大切です。

このように個性豊かな選手たちが世界各地から一堂に会し、東京で熱戦を繰り広げます。来年の東京パラリンピックの予習にも最適な、「ジャパンオープン2019 東京大会」。入場は無料です。ぜひご観戦ください!

なお、日本人選手たちの横顔は下記サイトからも確認できます。
・日本肢体不自由者卓球協会: https://jptta.or.jp/
・日本知的障がい者卓球連盟: http://jttf-fid.org/

【ITTF PTT ジャパンオープン2019東京大会】
日程:8月1日(木)~8月3日(土)(予定)
  1日(木):個人戦男・女(クラス1~11)予選リーグ、決勝トーナメント
  2日(金):午前:個人戦男・女(クラス1~11)決勝トーナメント/午後:団体戦男・女(クラス1~11)予選リーグ、決勝トーナメント
  3日(土):団体戦男・女(クラス1~11)予選リーグ~決勝トーナメント/試合終了次第:表彰式、閉会式

<8月の主な大会、イベント情報>
■8月1日(木)~8月3日(土)

【卓球】  ITTF PTT ジャパンオープン2019東京大会
詳細は上記の<見逃せない一戦>をご参照ください。

■8月1日(木)~15日(木)
【イベント】 MARUNOUCHI SPORTS FES 2019

多種多彩なスポーツの魅力を幅広い年齢層に体感してもらうことを目的にスタートした恒例イベントで、今年で4回目。バラエティに富むコンテンツで、昨年は期間中、5万人を超える来場者を記録。今年はさらにパワーアップ!

とくに8月12日(月・祝/11:00~17:00)は、「丸の内パラスポーツの日」。車いすラグビーや車いすバスケットボールなどさまざまなパラスポーツの体験コーナーのほか、「ラグビー」つながりのゲストによるトークショー「廣瀬俊朗(元ラグビー日本代表)X池崎大輔(車いすラグビー日本代表)X神谷考柄(ブラインドラグビー選手)」も開催予定!

場所: マルキューブ(丸ビル1F/東京都千代田区)
会場: 丸ビル1Fマルキューブ、丸の内オアゾ、丸の内仲通り(東京都千代田区)ほか
詳細: https://www.marunouchi.com/lp/pdf/sportsfes_19s.pdf
*事前申し込みは不要。動きやすい服装とタオル、運動靴に水分補給用飲料水を持参

■8月2日(金)
【陸上競技】 2019アンリミテッド・パラ陸上

「アンリミテッド」は「無制限」の意味。一般にパラ陸上は公平な競技を目的に障害の内容や程度で分けた「クラス」ごとに競うが、この大会では男女別、立位と車いすに分かれるだけで、細かい「クラス」分けはない。さらに、一般参加者も含めて全アスリートが同じルールで競う。2017年に障害の壁を越えパラスポーツの可能性やすそ野を広げようと国内で初開催されたこの大会も、今年で3回目。パラリンピアンやオリンピアンから初心者アスリートや子どもたちによる「アンリミテッド」なパフォーマンスにご声援を!

会場: ヤンマーフィールド長居 (大阪市)
詳細:
https://kinki-unlimited-para-at.com/?fbclid=IwAR2isGcL5IcN1R7OYNJXWqklotV00i4bdT-MLp3w4GhiqZXghEBI8IGkvcw

■8月3日(土)~4日(日)
【ゴールボール】 2019日本ゴールボール選手権大会 男子予選大会

クラブチーム日本一を決める日本選手権大会(11月2日~3日/足立区総合スポーツセンター)への出場権獲得(上位6チーム)を目指す男子チームの予選大会。

会場: 岐阜県福祉友愛アリーナ・岐阜県立岐阜希望が丘特別支援学校体育館 (岐阜市)
詳細: http://www.jgba.jp/japan_competition.html

■8月3日(土)~4日(日)
【車いすラグビー】 第21回日本選手権大会 予選リーグC

クラブチーム日本一を決する日本選手権大会(12月20日~22日/千葉ポートアリーナ)への出場権をかけ熱戦を、3チームによる予選大会。出場は、OkinawaHurricanes、AXE、FukuokaDANDELIONで、日本代表選手も所属チームに戻って出場する。 

会場: 障害者スポーツ文化センター横浜ラポール (横浜市)
詳細: https://jwrf.jp/

■8月13日(火)
【ボッチャ】 第4回全国ボッチャ選抜甲子園

「生涯スポーツ」としても人気急上昇のボッチャ。この大会は特別支援学校単位のチーム対抗戦として2016年にスタートし、今年で4回目。

会場: 港区スポーツセンター (東京都港区)
詳細: https://japan-boccia.com/

■8月17日(土)
【トライアスロン】 ITUパラトライアスロンワールドカップ

東京2020パラリンピックのテストも兼ねた大会。すでに出場権獲得のためのポイントレースもスタートし、世界各地からトップ選手が集結予定!

会場: お台場海浜公園 (東京都港区)、臨海副都心トライアスロン特設会場
詳細: https://triathlon-tokyo-2019.org/

■8月25日(日)
【陸上競技】 北海道マラソン2019 視覚障がい者の部

夏マラソンとして屈指の人気を誇る大会。視覚障がい者の部は東京2020パラリンピックの視覚障がい者マラソン日本代表への推薦選手選考レースに指定されており、日本ブラインドマラソン協会の強化指定選手たちが出場予定。すでに推薦選手に内定している、堀越信司選手、道下美里選手もエントリー。午前9時スタート!

会場: 大通公園発着の日本陸上競技連盟公認フルマラソンコース (札幌市)
詳細: https://www.hokkaido-marathon.com/

■8月29日(木)~9月1日(日)
【車いすバスケットボール】 三菱電機 WORLD CHALLENGE CUP 2019

東京2020パラリンピック出場が決定している男子日本代表の強化を目的に2017年に新設されて3回目となる国際大会。今年はオーストラリア、イラン、韓国というアジアのライバルたちが来日予定。女子日本代表とオーストラリア代表による国際強化試合も併催される。

*7月22日より、チケット発売開始予定。

会場: 武蔵野の森総合スポーツプラザ (東京都調布市)
詳細: https://www.jwbf.gr.jp/

(文:星野恭子)