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「黒船」になるか、「(仮)日本ゴルフ改革会議」が今日発足

 日本のゴルフ界には気になる要素がたくさんある。1980年代には年間約40試合あった国内男子トーナメントが、2014年には23試合と激減し、日本人選手は実力的にも世界と差を付けられているのが現実だ。松山英樹という優れたプレーヤーが出てきたものの、それは突然変異的に発生したもので、日本のツアーが強い選手を輩出する仕組みになっているとは言い難い。
 
 ゴルフ場の「2015年問題」も深刻だ。2015年から、団塊の世代の高齢化や若者のゴルフ離れによってゴルフ人口が減少し続け、近い将来、多くのゴルフ場の経営が成り立たなくなると予測されているのだ。
 
 また、長年叫ばれているゴルフ場利用税の撤廃も進んでおらず、低価格化するプレー料金に占める割合が大きくなっている。このことは、ゴルフ人口の減少に一役買っていると言わざるを得ない。
 
 メディアの在り方も特殊だ。テレビのゴルフトーナメント中継は録画放送だし、インターネット中継をやろうとしても、録画放送との兼ね合いで、完全に生中継をすることができない。紙媒体はレッスン記事ばかりで、歴史や文化を伝えていないから、日本のゴルファーのゴルフへの理解度は低く、それがこのスポーツを魅力のないものにしている。
 
 いちいち挙げていくと気が重くなるが、とにかくこの国のゴルフ界には明るい材料が少なく、このままではせっかく2020年に東京オリンピックが開催され、どこかのコースでゴルフ競技が行われたとしても、それが業界活性化につながるとは思えないのである。
 
 そんな現状を憂い、日本のゴルフの在り方をもう1度見直し、明るい未来を創るための提言をしようという会議が6月16日に発足する。メンバーに名を連ねているのは、スポーツライターの玉木正之氏やジャーナリストの蟹瀬誠一氏、JGTO顧問の諸星裕氏、評論家の大宅映子氏、ゴルフ解説者のタケ小山氏などの個性的な面々。いずれも慣習や常識にとらわれない発想を持っている方々だけに、どんな議論が飛び出すか楽しみだ。
 
「(仮)日本ゴルフ改革会議」と名付けられたこの会議は、今日の発足準備会を受けて6月27日に国会内で第1回の会合を行い、その後議論を重ねた末、今秋には具体的提言を伴った報告書を関係各所に提出する。
 
(文・写真:小林一人)