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「星野恭子のパラスポーツ・ピックアップ」(268) パラアスリートの一瞬の輝きを写真や映像で伝える写真展が、東京・港区で開催中!

パラスポーツの魅力を、さまざまな視点から切り取った写真展、「PARA ATHLETE~パラアスリートたちの息づかいと、パラスポーツの興奮~」が6月6日から始まり、現在も東京・品川駅近くのキヤノンギャラリーS(港区)で開催中です。会期は来月17日(木)まで。入場無料です。
写真展「PARA ATHLETE~パラアスリートたちの息づかいと、パラスポーツの興奮~」より。競技中とは違った表情で魅せる、左から水泳の一ノ瀬メイ選手と陸上の重本(辻)沙絵選手。(提供:日本財団パラリンピックサポートセンター)

主催する、日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)によれば、「4年に一度のパラリンピックで輝くため自分と向き合い、可能性に挑み続けたアスリートたちの魅力に、写真と映像で迫る」イベントで、会場内は大きく4つのゾーンに分けられています。

1つは、「GO Journal(ゴー・ジャーナル)」ゾーンです。競技用ユニフォームとは印象の異なる衣装をまとってポーズをとるなど、新鮮な魅力で迫ってくるアスリートの姿が印象的です。

これらの写真は、写真家の蜷川実花氏が監修し、2017年創刊以来すでに3号まで発行済みのグラフィックマガジン『GO Journal』に掲載されたなかから選ばれ、大判のプリントで再現された写真です。

1号からは陸上競技の重本(旧姓:辻)沙絵選手と山本篤選手。2号からは水泳の一ノ瀬メイ選手と山田拓朗選手、そして、視覚障がい者スポーツを特集した3号からは、ゴールボールの浦田理恵選手と柔道の藤本聰選手です。

▼参考: 『GO Journal』マガジン
http://www.parasapo.tokyo/gojournal/

『GO Journal』誌は写真展会場で無料配布されています(在庫が無くなり次第、終了予定)。同誌はA3タブロイド版型(約40cmX28cm)という大判の冊子で、各号にはそれぞれテーマがあり、多くの魅力的な写真とインタビュー記事などで構成され、読み応えたっぷりの内容です。
写真展会場で無料配布中の『GO Journal』誌で、左から1号、2号、3号。 (提供:日本財団パラリンピックサポートセンター)

例えば、2017年11月に発行された第1号は全64ページで、陸上競技とボッチャが特集されています。2018年5月発行の2号は水泳と車いすフェンシング、そして2019年3月に発行された3号はブラインド競技として、柔道、ゴールボール、ブラインドサッカーが特集されています。

また、「報道写真」ゾーンには、2012年ロンドンパラリンピックと2016年リオパラリンピックで撮影された報道写真から選りすぐりの17点が並びます。鍛え抜かれた肉体やパラアスリートならでは体の動き、歓喜の笑顔や涙、さらには「瞬間」をアーティスティックにとらえた一枚など、アスリートの4年に1度の輝きを伝える写真ばかりです。
写真展はテーマの異なる4ゾーンに分かれ、パラスポーツやアスリートの魅力をさまざまな視点から伝えている。 (提供:日本財団パラリンピックサポートセンター)

3つ目のゾーンはミニシアターで、IPC(国際パラリンピック委員会)とWOWOWの共同プロジェクトで世界のトップアスリートに密着取材したパラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」が上映されています。シーズン1~3までのダイジェスト映像21本(各5分ほど)を、いすに座ってゆっくり鑑賞できます。

同シリーズは、2016年から2020年まで1年に8選手ずつの予定で動画(本編とダイジェスト版)の製作が進められています。本編(各50分ほど)はWOWOWで順次放送されているほか、公式サイトでも順に無料公開されていて、簡単なウェブ会員登録を行えば、誰でも視聴可能です。東京パラリンピックでも活躍が期待される世界のトップアスリートたちの素顔を今から予習しておけば、来年の本大会がより楽しめるのではないでしょうか。

参考: 「WHO I AM」シリーズ公式サイト
https://www.wowow.co.jp/sports/whoiam/

最後は、「東京2020パラリンピック競技紹介」ゾーンです。来年の8月25日に開会式を迎える東京パラリンピックは世界約160カ国から史上最多となる4,400人の選手たちが9月6日まで熱戦を繰り広げる予定で、このゾーンでは大会で実施される全22競技がそれぞれ報道写真によって紹介されています。

1競技1点の写真には各競技の特徴や魅力が瞬間的に切り取られ、選手の力強い動きや表情、なかには肉眼では見えないような動きなども写し出され、「へ~」「えっ!」と驚きを感じるような写真までが並びます。

また、競技用義足や視覚障がいのある選手がプレイするゴールボールやブラインドサッカーのボールも展示されています。転がると音がする特性のボールに直接触れて、その音色も確認できますよ。

東京パラリンピックで実施される全22競技を写真で紹介されているほか、競技用義足やゴールボール、ブラインドサッカーのボールなども展示されている (提供:日本財団パラリンピックサポートセンター)

なお、写真展会場のキャノンギャラリーSはJR品川駅港南口から徒歩10分ほどですが、屋根がありバリアフリーの通路でつながっています。会期中は月曜日から土曜日の10時から17時半まで開場しています。お近くにいらした際は、ぜひお立ち寄りください!

<PARA ATHLETE ~パラアスリートたちの息づかいと、パラスポーツの興奮~>
会期:2019年6月6日(木)~7月17日(水) 10時~17時30分 (※日曜・祝日休館、入場無料)
会場:キヤノンギャラリー S (東京都港区港南2-16-6 キヤノン S タワー 1F)
https://cweb.canon.jp/gallery/s/access/ 
お問い合わせ: 03-6719-9021

(文:星野恭子)