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「星野恭子のパラスポーツ・ピックアップ」(252)パラスポーツを観にいこう! ~3月開催予定の主な大会・イベント情報

前号につづいて今回もまた、「パラスポーツを観に行こう!」シリーズ「3月編」をお送りします。3月も面白そうな大会が目白押しなのです。ぜひ観戦していただきたいと思い、スケジュールを調整しやすいように、ちょっと早めにお届けします。

3月の見逃せない一戦: 「東京マラソン2019 車いすの部」

→3月3日(日)午前9時05分男女一斉スタート!

近年、好記録連発で注目の東京マラソンでは、2007年の第1回大会以来、車いすの部も行われています。2016年大会からは国際化され、2017大会からはアボット・ワールドマラソンメジャーズ(AbbottWMM)車いすマラソンレースシリーズ(全6戦)に加わり、ポイント獲得対象レースとなりました。そのため、世界からトップエリートたちも参戦するハイレベルなレースが間近で見られる貴重なチャンスです。(参考) 集団でレースが展開されることが多い車いすリレー。2018年11月開催の大分国際車いすマラソンより (撮影:星野恭子)

しかも、今年の国内外の招待選手は男女計17名で、その中には、2018年に行われたAbbottWMM 6大会の優勝者全員が含まれている他、国内外から実力者たちが勢ぞろいしているのです。まさに、東京パラリンピックの前哨戦ともいえる「贅沢な顔ぶれ」によるハイレベルなレースで、展開も結果も「予測不能」の様相。「見逃せない一戦」なのです!

男子は、2016年リオパラリンピック金メダリストで今年のボストンマラソン(4月)勝者のマルセル・フグ(SUI)をはじめ、ロンドン(4月)を制したベテラン、デイビッド・ウィアー(GBR)、ベルリン(9月))の覇者でスプリント力のあるブレント・ラカトス(CAN)、シカゴ(10月)とニューヨークシティ(11月)で2連覇したダニエル・ロマンチュク(USA)は最年少ながら急成長の若手など、文字通り「世界トップ」の車いすランナーたちばかり。2018年大分国際車いすマラソンを制した、マルセル・フグ選手(SUI)は、トラック種目にも強い絶対王者(撮影:星野恭子)

対する日本勢も、昨年東京マラソンを制したベテランの山本浩之(福岡)をはじめ、勢いのある若手筆頭でスピードのある鈴木朋樹(トヨタ自動車)やパワーのある西田宗城(バカラパシフィック)など多彩。勢いのある日本選手の筆頭で、初優勝を狙う鈴木朋樹選手(トヨタ自動車)。2018年大分国際車いすマラソンではフグ選手に1秒差の2位に入った (撮影:星野恭子)

一方女子も楽しみな顔ぶれです。まず、昨年の勝者、マニュエラ・シャー(SUI)は、ベルリンで世界記録(1時間36分53秒)を更新し、シカゴ、ニューヨークシティも連覇し、絶好調です。さらに、ロンドンを制したマディソン・デ・ロザリオ(AUS)とボストンの覇者、タチアナ・マクファーデン(USA)らの強豪に対し、大分国際(11月)で自己新(1時間39分36秒)をマークし進化中の喜納翼(タイヤランド)の走りにも注目です。自己ベストをマークして2018年大分国際車いすマラソンで優勝した、喜納翼選手(タイヤランド)。世界の強豪に食らいつき、表彰台を目指す (撮影:星野恭子)

東京マラソンは高速コースで知られ、実際、マラソンでは好記録が連発しています。車いすマラソンでも、1999年に生まれた世界記録(1時間20分14秒)の更新が期待されます。

ただし、車いすレースでは大きな起伏などが「仕掛けどころ」となりますが、東京のコースはフラットなため仕掛けるきっかけが少なく、終盤まで集団のままレースが進むことも多く、実際過去2年はゴール前のスプリント勝負で試合が決しています。

また、車いすレースでは、いわゆる「ペースメーカー」はつかないため、選手たち自身がペースを作り、タイムを維持していかねばなりません。車いすレースは平均時速30㎞以上になり、向かい風の抵抗も強いため、風の抵抗を避けようと、集団は縦に長く伸びることが多くなります。先頭の選手は消耗するので、選手たちは阿吽の呼吸で先頭を交代し、ペースを維持しながらレースを進めます。これは「ローテーション」と呼ばれ、車いすレースの特徴でもあります。

ただし、互いの戦略により、「勝利への駆け引き」が生まれると、ローテンションはあまり見られず、先頭に出る選手がいなくて集団が横に広がるような場面も見られます。こうなると、タイムがあまり伸びない可能性もあります。

とはいえ、集団の人数は少ないほど、勝利の可能性は高くなるため、42㎞の中で誰がどこでどう仕掛け、誰が遅れをとるのかが見どころです。

来年の東京パラリンピックの車いすマラソンのコースは未確定ですが、世界トップ選手たちがズラリと並ぶ今年の東京マラソン。選手たちは、「来年の東京」もイメージしながら、レースを進めてくるはずです。どんな風に展開されるのか、今からワクワクします。車いすマラソンのトップ選手によるトップレベルの贅沢なレースをぜひお見逃しなく!

▼車いすレースエリート招待選手リスト (男子9名、女子8名)
https://www.marathon.tokyo/about/elite/w-chair_elite/

▼主な観戦方法 (3月3日)
・沿道で生観戦
・地上波:日本テレビ中継 (9:00~11:50) 東京2020オリンピック代表選手選考レース
・CS放送・日テレG+ (9:00~16:30) 車いすマラソン&フルマラソン全員フィニッシュ生中継
・BS放送・BS日テレ (18:30~21:00) 車いすマラソン&エリートランナーダイジェスト

■3月2日(土)~3日(日)
【水泳】 2019春季記録会

障がいクラス別に日本一を決める記録会で、アジアパラ大会メダリストらも参戦。また、今夏開催予定の「2019世界パラ水泳選手権大会」の日本代表選手の選考大会にも指定されています。「トビウオパラジャパン(*)」入りを目指す、真剣勝負をぜひ!  (*)パラ水泳日本代表選手団の愛称

会場: 三重県スポーツの杜鈴鹿水泳場 (三重県鈴鹿市)
参考: http://new.paraswim.jp/

■3月3日(日)
【陸上競技】 東京マラソン2019 車いすの部

「世界のチャンピオン」がズラリとそろった今年の大会。2017年から新コースに生まれ変わり、さらなる高速コースで、世界新誕生の期待も! 

会場: 東京都庁前スタートー東京駅前・行幸通りフィニッシュの42.195㎞
参考: https://www.marathon.tokyo/

■3月9日(土)
【ボッチャ】 東京カップ2019

予選会を勝ち抜いた4チームが参加できるイベント大会。日本代表チームと一般参加者の対戦も! 

会場: 武蔵野総合体育館 (東京都武蔵野市)
参考: http://japan-boccia.net/

■3月10日(日)
【陸上競技】 天皇盃 第30回全国車いす駅伝競走大会

都道府県別にチームを組んだ車いすランナーによる駅伝大会。スピードや迫力は壮観です。なお、「タスキ」はなく、次の走者の体にタッチしてリレーします。

会場: 京都市内、国立京都国際会館前~西京極総合運動公園陸上競技場 (京都市)
参考: http://spo-shin.net/ekiden/

■3月12日(火)~17日(日)
【ノルディックスキー】 2019パラノルディックスキーワールドカップ札幌大会

障がいカテゴリー別にメダルを競う。平昌パラリンピックのメダリストたちも参戦!「雪上のマラソン」といわれるクロスカントリースキーと、さらに射撃を組み合わせたバイアスロンも開催。国内ではなかなか観るチャンスの少ない競技をぜひ間近で!

会場: 西岡バイアスロン競技場 (北海道札幌市)
参考: http://japanteam.jp/wc2019/

■3月19日(火)~24日(日)
【ブラインドサッカー】 IBSAブラインドサッカーワールドグランプリ2019

昨年新設された国際公認大会。順位が世界ランキングに反映される重要な大会で、今年は世界ランク20位以内(2018年1月時点)から、アルゼンチン(2位)やスペイン(4位)など8チームがエントリー。日本(9位)は定評ある守備力に加え、攻撃的サッカースタイルへと進化中!

大会に先だち、1月11日にメディア公開のもと行われた組み合わせ抽選会の結果、日本の初戦は3月19日19時15分キックオフのロシア戦に決定している。

なお、観戦チケットは、2月9日よりインターネットなどで発売開始予定。座席により、値段は各種あり。

会場: 天王洲アイル(東京都品川区)
参考: http://www.wgp-blindfootball.com/

■3月24日(日)
【イベント】 パラ駅伝in TOKYO 2019

さまざまな障害のあるランナーや健常者のランナー9名が1チームでタスキをつなぐ駅伝イベント。
12:30号砲!

会場: 駒沢オリンピック公園陸上競技場 及び ジョギングコース
参考: https://www.parasapo.tokyo/paraekiden/

■3月27日(水)~30日(土)
【アルペンスキー】 アルペンスキージャパンパラ競技大会2019

障がいクラス別の日本一決定戦。平昌パラリンピックのメダリストたちも参戦!

会場: 八方尾根スキー場 (長野県白馬村)
参考: http://www.jsad.or.jp/japanpara/alpine-skiing/

(文・写真:星野恭子)