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こちら葛飾区亀有公園前派出所 両さん奮闘編11より「光の球場」 

 1976年に「週刊少年ジャンプ」で連載スタート。破天荒で仕事嫌い、金儲けは下手だが情には厚い警察官・両津勘吉のハチャメチャっぷりを描いた、おなじみの人気マンガ「こち亀」。
 このアニメDVD「両さん奮闘編 11」に収録された「光の球場」は、92年に「ジャンプ」誌上で発表された「光の球場!の巻」が原作(集英社ジャンプコミックス82巻に掲載)。
 両さんが少年時代の思い出を語る設定で、荒川区南千住に実在した大毎オリオンズの本拠地球場「東京スタジアム」を舞台に、架空の4番打者・日向剣児やウグイス嬢との交流を描いている。
 東京スタジアムはオリオンズのオーナーで映画会社「大映」社長だった永田雅一が、30億円もの私財を投じて62年に完成。サンフランシスコのキャンドルスティックパークをモデルにした6基の照明灯が放つナイターのまばゆい灯りで、ポッカリと浮かび上がるように輝いていたことから「光の球場」と呼ばれていた。
 人情噺風のストーリーのなか、「こち亀」ならではの丁寧な時代考証や細部にこだわった書き込みが、いかにも東京下町といった球場の空気を伝えてくれる。