パパラギーはじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集
著者:エーリッヒ・ショイルマン
訳者:岡崎照男
出版社:ソフトバンククリエイティブ
価格:¥648
南太平洋の島サモアに「パパラギ」(空を破って現れた人=白人)が出現する。そしてサモアの人々は、キリスト教に改宗する。しかし、西サモア・ウポル島に生まれた酋長ツイアビは、「パパラギ」のいうことに疑問を持つ。どうして裸で暮らすことが罪なのか? どうして若い女の裸をみんなで楽しむことが罪なのか? 針金や紐(コルセット)で体を縛ることのほうが、どうしていいといえるのか? 靴を履いて、椰子の木にものぼれない足が立派だというのか? ほんとうに体よりも心のほうが大事なのか? 〈人間は、手だけ、足だけでなく、頭だけでもない。みんなをいっしょにまとめて人間なのだ……〉
ツイアビの「パパラギ批判」(近代西欧文明批判)は、近代スポーツ批判につながる。