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アルプス登攀記

『アルプス登攀記』

著者:エドワード・ウィンパー

訳者:浦松佐美太郎

出版社:岩波書店

価格:¥820

 

 

 1865年、悪魔の住む山と恐れられたマッターホルンに初登攀(とうはん)したときの記録。6年がかりでそれに成功したウィンパーは、移動するために仕方なく山を越えるというのではなく、ただ山に登るということに価値を見出す行為(近代登山=近代スポーツ)を記録した。ただし、後ろから登ってくる別の登山者に対して岩を落として妨害するなど、前近代的行為も(堂々と)記されている。いや、「競争」という意味では、そういった「登山の闘い」こそ「近代」であり、安全を最重視する現代の登山は「ポスト・モダン」といえるかもしれない。ならば他のスポーツにおける「近代的闘い」も、この先、変貌する可能性がある?(上下巻)