東京オリンピック1964
著者:フォート・キシモト
出版社:新潮社
価格:¥1,512
「戦後の復興」を世界にアピールした当時の写真や文章を集めている。開会式を見て〈二十年前のやはり十月、同じ競技場に私はいた。出征してゆく学徒兵たちを秋雨のグラウンドに立って見送った〉と書く杉本苑子は、〈オリンピックの意義が、神宮競技場の土にたくましく根をおろしてくれることを……〉と結んだ。他に、石川達三、武田泰淳、三島由紀夫、北杜夫……など大勢の執筆者が、華やいだ興奮や静かな喜びに満ちた文章を寄せている。
それから半世紀を経て、「震災からの復興五輪」でも、同様の輝きや喜びにあふれた文章が並ぶだろうか?
*『「黒人選手」は本当に速くて強いのか!?~スポーツと五輪の過去・現在・未来を「読書」で考える』(玉木正之)参照
*スポーツのDVD『東京オリンピック』参照