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NBS創設記念!! 車椅子レースを見よう!パラスポ入門第1弾(越智貴雄)

今月19日から、国際パラリンピック委員会(IPC)が主催する“もう一つの世界陸上”『2013IPC陸上競技世界選手権』が始まる。その様子は、「もう一つの世界陸上」ライブ中継チャンネル“ParalympicSport.TV”で楽しむことができるが、“その素晴らしい闘い”をより深く、面白く、楽しむため、今回は「車椅子レース」について、越智貴雄さんに、解説していただくことにした。

車椅子レースの少しでも興味をもってもらいたい、という意図で越智さんが編集された映像とともに、障害者スポーツ(パラスポ)入門第1弾として、お届けします。

(以上、NOBORDER-SPORTS編集部)

http://youtu.be/z6BOfeNLS1U

陸上・車椅子レース(WHEELCHAIR RACE)では、「レーサー(RACER)」と呼ばれるレース専用の車椅子を使用する。
より速く走るため、空気抵抗を軽減したフレームの形状、強度を兼ね備えながら、軽量化(約5kg〜8kg)の工夫がされている特別仕様の車椅子だ。

レース種目には、100mから400mの短距離と800mからフルマラソンまでの中長距離がある。
なかでも1500mは、エキジビション競技として、五輪と世界陸上の競技日程にも何度か組み込まれたこともある人気種目。選手層も厚く、競技レベルはとても高い。レース中には激しい転倒が起こることもあり、手に汗にぎる「闘い」が展開される。

レース序盤は、競輪のような駆け引きがおこなわれ……、勝負どころはラスト200m。そこでは相手の出方を見ながら壮絶な牽制やぶつかり合いが繰り広げられる。そのため、選手には持久力、スピード、作戦や戦略が立てられる頭脳プレーが求められる。この種目の世界記録は、2分54秒51! 健常者の記録(エルゲルージ選手=モロッコの3分26秒00)も、はるかに上回っているのだ。

映像:越智貴雄