"米半導体大手インテルは、バイデン米政権から最大78億6千万ドル（約1兆2千億円）の補助金を受け取ることを26日に発表しました。この補助金は、アリゾナ州で進められている工場建設など、インテルが行う半導体製造の国産化に向けた取り組みに活用される予定です。

この補助金は、「CHIPS・科学法」に基づくもので、米国の半導体業界の競争力を強化し、経済成長と安全保障の向上を目指しています。インテルのゲルシンガーCEOは声明で、米国経済の成長を支えるために「今後数年で米事業をさらに拡大していく」と述べ、意気込みを示しました。この補助金額は、今回のプログラム内で最大規模となります。

一方、日本では政府が閣議決定した新たな総合経済対策において、半導体と人工知能（AI）関連産業に2030年度までに10兆円以上の公的支援を行う方針を示しています。この支援策は、次世代半導体の国産化を目指すラピダスなどの企業を支援し、中長期的には官民合わせて50兆円以上の投資を目指すものです。新たな支援の枠組みとしては、「AI・半導体産業基盤強化フレーム」が設けられ、次世代半導体の研究開発や量産投資に対して6兆円の補助金や委託費、4兆円以上の金融支援が行われる予定です。

これにより、日本の半導体産業の再生を図り、民間投資を喚起する狙いがあるものの、大規模な公的支援に対するリスクや国民負担の懸念も高まっています。そのため、支援事業の進捗状況や成果について外部有識者による評価が導入されることが決定され、目標達成の状況が随時チェックされることとなっています。

アメリカと日本、双方が半導体産業の強化に向けて巨額の支援を行っており、今後の進展に注目が集まります。"