ノーボーダー・ニューズ/記事サムネイル

フランス新内閣、不信任案を否決 今後も政権運営に困難か

フランス国民議会は8日、先月発足したバルニエ内閣に対する不信任決議案を否決しました。この決議案は左派連合が提出しましたが、第3勢力である極右の国民連合は賛成しませんでした。採決の結果、賛成は197票にとどまり、過半数となる289票を大きく下回りました。

左派連合はバルニエ内閣が「総選挙の結果を無視している」と主張しており、特に右派寄りの政策に対する不満を強調しています。一方、極右は「政治的混乱を避けるため」不信任案に同調しませんでした。

バルニエ内閣にとって、この不信任案否決は発足後の初めての試練を乗り越えた形ですが、依然として政権の基盤は脆弱です。マクロン大統領が任命したバルニエ首相は、中道右派の支持を受けていますが、国会内の勢力が分断されているため、今後も綱渡りの政権運営を余儀なくされる見通しです。

特に、年末までに予算案を成立させる必要があり、議会内の意見調整が今後の最大の課題となるでしょう。