万博 日本館建設費144億円に 防災対策にも懸念
"2025年開催予定の大阪・関西万博で、日本政府が出展する「日本館」の建設費が当初の見込みを大きく上回り、約144億円になることが明らかになりました。これは、内装工事費などとして約67億円が追加されたためです。
経済産業省は、3階建てを2階建てに変更するなどしてコストを抑え、運営費や撤去費用を含めた最大360億円の総費用内に収まるとしています。さらに、建設費の膨張に加え、万博会場の防災対策にも懸念の声が上がっています。
会場となる人工島「夢洲」は、軟弱地盤や土壌汚染、アクセスの悪さなどが指摘されており、南海トラフ級の地震が発生した場合の避難計画が不十分だとの指摘があります。
万博協会は、ピーク時の来場者15万人分の食料・飲料の備蓄を準備する方針ですが、避難施設の設置計画が明確になっていません。また、夢洲から本土への避難ルートも限られており、大規模災害時の対応に不安の声が上がっています。
専門家からは、液状化の可能性も指摘されており、万博の安全性確保に向けた具体的な対策が求められています。今夏をめどに策定される防災実施計画の内容が注目されています。"