FBI、世界規模のサイバー専門チーム発表
"アメリカの連邦捜査局、通称FBIが、サイバー犯罪に対する新たな取り組みを公表しました。世界各地で発生するサイバー攻撃に迅速に対応するため、専門チーム「CAT」を設置し、その活動内容を明らかにしています。
CATは「サイバーアクションチーム」の略で、65名の精鋭職員で構成されています。このチームは、サイバー事案が発生してから数時間以内に、世界中のほぼどこへでも派遣が可能だといいます。
主な対象は、公共の安全や国家・経済安全保障を脅かすサイバー攻撃です。病院や電力会社、学校などの重要インフラが標的となった場合に、迅速な対応を行います。
チームのメンバーには、特別捜査官やコンピューター科学者、情報アナリスト、さらにはハッカーも含まれています。2005年に設立されたCATですが、その存在はこれまでほとんど知られていませんでした。
CATのトップ、スコット・レッドフォード氏は、「我々の役割は、サイバー攻撃の被害者を支援し、侵害の経緯を明らかにすること」と説明しています。また、「最終的には攻撃者を特定することを目指している」とも語っています。
これまでの活動例として、医療機関のシステム侵入への対応や、NATO加盟国へのサイバー攻撃の調査などが挙げられています。後者の事例では、CATの調査により攻撃元の国が特定され、外交関係の解消にまで発展したといいます。
FBIは、今後もCATを通じて、世界規模で増加するサイバー犯罪に対し、迅速かつ効果的な対応を続けていく方針です。"