北海道企業、有人気球で成層圏到達
"北海道江別市の新興企業、岩谷技研が17日、画期的な有人気球飛行実験に成功しました。この実験で、気球は成層圏の高度約2万メートルに到達し、宇宙遊覧の商業化に向けて大きな一歩を踏み出しました。
実験は北海道士幌町で行われ、全長約50メートルのプラスチック製気球が使用されました。2人乗りキャビンにパイロット1人が搭乗し、午前2時40分頃に離陸。約5時間の飛行の後、帯広市内に無事着陸しました。
キャビンは楕円体で、最長部分が約170センチ。パイロットは酸素マスクを使用せずに飛行に臨みました。気球は南に約41キロの距離を飛行し、最高到達高度は20.81キロメートルを記録しました。
岩谷技研は、この技術を活用して高度2万5000メートルの成層圏まで気球を飛ばし、地球を見下ろす「宇宙遊覧」の商業運航を目指しています。今回の成功は、その目標に向けた重要な一歩となりました。
同社は今後も実験を続け、安全性と技術の向上を図りながら、商業運転の実現に向けて取り組んでいく方針です。この革新的な試みが成功すれば、宇宙観光の新たな選択肢として注目を集めることが予想されます。"