仏総選挙、左派連合が第1勢力に - 政権の求心力低下
"フランスで行われた国民議会(下院)総選挙で、左派連合「新人民戦線(NFP)」が第1勢力となる予想外の結果となりました。これにより、マクロン大統領率いる中道連合は過半数を失い、政権運営に大きな課題を抱えることになりました。
NFPは選挙公約の全面実現を目指し、他の勢力との連立を拒否しています。一方、中道連合はNFPとの連携を呼びかけていますが、NFP内部でも意見の相違があり、新政権の樹立には時間がかかる見通しです。
この結果は、フランス国民の「マクロン疲れ」を反映しており、大統領の求心力低下が鮮明になっています。さらに、欧州委員会がフランスの財政赤字を問題視する中、左派的な分配政策が強まれば財政危機のリスクも高まる可能性があります。
新政権の政策運営次第では、フランス発の債務危機が欧州全体に波及する懸念も指摘されています。マクロン大統領は、憲法上の特例を用いて政策を進めつつ、左派や右派との協力関係を模索する難しい舵取りを迫られそうです。"