2023年度防衛費、約1300億円の不用額発生
"林芳正官房長官は10日の記者会見で、2023年度の防衛予算において約1300億円の不用額が発生する見通しを明らかにしました。この金額は、東日本大震災があった2011年度に次ぐ過去2番目の規模となります。
林官房長官は、この不用額の主な要因として、装備品の契約額が予定を下回ったことや、予算上の想定人員数と実際の現員数の差による人件費・糧食費の不用などを挙げました。しかし、予算額に対する不用額の割合は「例年に比して高いものではない」と説明し、予算査定が甘いとの見方を否定しています。
2023年度は防衛費を大幅に増額した初年度で、前年度から約1兆4000億円増の6兆8219億円を計上しました。急激な増加により予算を執行し切れない可能性が指摘されていましたが、今回の不用額の発生でその懸念が現実となりました。
一方で、林官房長官は防衛力強化のための増税の必要性を改めて強調しました。政府は2023年度からの5年間で総額約43兆円の防衛費を確保し、その財源の一部に法人税や所得税などの増税を充てる方針を決定しています。"
