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NTTドコモ、空飛ぶ基地局 2026年に商用化へ

" NTTドコモは3日、携帯電話の空飛ぶ基地局と呼ばれる「HAPS(ハップス)」事業について、2026年中の商用化を目指すと発表しました。地震などで通信障害が起きた際に早期復旧できる体制の構築を目指します。欧州航空機大手エアバスの子会社へ最大1億ドル(約157億円)を出資し、長時間飛べる無人航空機の技術で協力します。
 HAPSは地上約20キロ上空の成層圏に大型無人機を飛ばし、数カ月にわたって飛行することで基地局とする次世代システムです。通信範囲が広がり、災害時のほか、地上の基地局ではカバーできなかった海上や離島、山間部で大容量の通信が可能となると期待されています。
 NTTドコモは、法人向けプランとして提供し、後に個人向けに拡大する計画です。さらに、グローバル展開も視野に入れています。サービス開始当初は、ソーラーパネルの発電量の問題から、まず緯度の低い日本の南半分でサービスを展開し、北海道を含む全国への拡大は2030年頃を目指すとのことです。
 KDDIが2024年にStarlink衛星とスマートフォンの直接通信サービスを開始予定であることから、HAPSとの比較が話題になっています。NTTドコモは、HAPSのメリットは地上の基地局と遜色のない高速大容量通信を実現できる点だとし、「勝った負けたで比べるものではない」と述べています。
 また、NTTは人口希薄地域にも通信サービスを維持する責務を負っており、この維持にHAPSの活用を検討する考えも示しました。
 HAPSは、ソフトバンクも開発を進めていますが、ドコモが用いる機体はソフトバンクの機体より一回り小さいとのことです。"