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印総選挙、モディ首相が3期目確実も与党単独過半数ならず

" インドの総選挙で、ナレンドラ・モディ首相率いる与党・インド人民党(BJP)を中心とする与党連合が過半数を維持し、モディ首相が3期連続で政権を握ることが確実になりました。しかし、事前に予想された与党側の大勝とはならず、接戦となりました。
 最終結果はまだ出ていませんが、BJPは過半数議席を確保できないものの、240議席近くを取って第1党となる見通しです。連立を組む政党の議席と合わせると過半数を維持するとみられます。モディ首相は支持者らを前に勝利を宣言し、過去2期10年の「よい仕事」を継続すると誓いました。
 ただ、今回の結果はモディ首相にとって打撃となりました。同氏はこれまで常に過半数を確保し、国の政治を支配してきましたが、改選前から議席を50以上減らすことになります。この大幅な議席減は、高い失業率、物価上昇、不平等の拡大、軍の採用改革などが関係しているとみられます。
 一方、最大野党・国民会議派を軸とする野党連合は、予想を大きく上回る健闘を見せました。獲得議席は190を超える見込みで、驚異的な「復活」となりました。
 今回の選挙結果から、「モディ」ブランドにかげりが見え、連立政治への回帰、野党の復活などが読み取れるとの見方があります。モディ首相の3期目は、より多くの仕事と癒やしが必要とされる中、他党との協議や熟慮がより求められることになりそうです。
 選挙は7週間にわたり、6億4000万人以上が投票しました。投票者の半数近くは女性でした。"