ノーボーダー・ニューズ/記事サムネイル

神宮外苑再開発、高木の移植・伐採が遅延

" 明治神宮外苑の再開発を巡り、解体工事が始まって1年以上が経過した神宮第二球場の周辺にある3メートル以上の高木が、手つかずの状態となっています。都が事業者側に求めた樹木保全策の提出が遅れているのが理由ですが、再開発容認の姿勢を示す小池百合子知事は静観を決め込んでいます。
 7月の都知事選で再開発が争点化されることを避けようという思惑を指摘する声もあり、「先送り」の公算が高まっています。再開発事業は都が昨年2月に認可していますが、計画の修正は事業者側の判断に委ねられており、都の関与は限定的です。
 一方、再開発に反対する立憲民主党などは、こうした先送りに強く反発しています。今年4月の衆院東京15区補選で立民の公認候補者が勝利したことを受け、都知事選での争点化を目指しています。
 自民党などは、外苑を象徴する景観のイチョウ並木まで伐採されるという誤解が生じていることに警戒を強めています。再開発を巡る手続きに瑕疵はないとしつつも、都ができることは限られていると話しています。
 三井不動産は工期遅れなどの影響は出ていないとしていますが、樹木伐採を巡る問題は著名人も巻き込み論争の的となっています。再開発の方向性が見えてくるのは、都知事選後になりそうです。"