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ICC、イスラエル首相らとハマス指導者の逮捕状請求

" 国際刑事裁判所(ICC)のカリム・カーン主任検察官は20日、パレスチナ自治区ガザ地区での戦闘をめぐる戦争犯罪容疑で、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相やヨアヴ・ガラント国防相、イスラム組織ハマスの複数指導者らの逮捕状を請求しました。
 これに対し、ネタニヤフ首相は自身を「大量殺人者」と呼ぶハマスと比較されることを強く拒否し、ICCの動きを「不条理で虚偽の命令」だと非難しました。アメリカのジョー・バイデン大統領も、イスラエルとハマスの間に等価性はないと述べ、ICC検察官の判断に同調しました。
 一方、アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は21日、米連邦議会議員らと協力し、ICCに対する制裁の可能性について検討すると示唆しました。議会では野党・共和党がICC高官への制裁案を推しており、早ければ今週中にも採決が行われる予定です。
 ブリンケン氏は、ICCの「ひどく誤った判断」に対処するため、適切な手段を検討しなければならないと述べました。また、ジェイムズ・リッシュ上院議員の質問に対し、ICCが「独立した合法的で民主的な司法制度を持つ国の事情に、首を突っ込む」ことに対処する法案を支持するかどうかについて、「適切な対応を見つけるために、皆さんと超党派的に協力したい」と回答しました。
 ICC検察官の逮捕状請求に対するアメリカ政界の反発は強く、ICCへの制裁を科すための法案が複数提出されています。一方で、民主党内の一部議員はICCの動きを支持するなど、意見の相違も見られます。今後、ICCへの制裁法案が議会で可決されるかどうかが注目されます。"