ノーボーダー・ニューズ/記事サムネイル

ハマスが休戦案を受け入れるも、イスラエルが反発

"イスラム主義組織ハマスは6日、パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止などを巡る交渉で提示された休戦案を受け入れると表明しました。しかし、イスラエル軍のガザ撤退が含まれるなど、イスラエルが受け入れるのは困難な内容とみられ、イスラエル側は反発しています。そのため、戦闘休止が早期に実現する見通しは薄いとされています。
休戦案は3段階で構成され、第1段階では42日間の戦闘休止とイスラエル軍の部分的なガザ撤退、第2段階ではイスラエル軍の大部分がガザ撤退を終え、双方が持続的な平穏の回復に向け協議を行います。第3段階ではイスラエルがガザ封鎖を終え、国連などの監視下で復興を開始するとされています。
イスラエル首相府は、この案が「イスラエルの要求にはほど遠い」との声明を出しました。ハマスが休戦案を承諾した後も、イスラエル軍のラファでの軍事作戦は続いており、7日にはハマスの施設を狙った攻撃で戦闘員約20人が死亡したとイスラエル軍は明らかにしました。
また、イスラエル軍はガザとエジプトの境界にあるラファ検問所地域を掌握し、支援物資を積んだトラックがエジプトからガザに入るのを阻止しているとハマス側は主張しています。
米国のバイデン大統領はイスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し、ラファ侵攻について民間人へのリスクを懸念する一方、人道支援拡大のためにガザ南部との境界にあるケレム・シャローム検問所の開放にネタニヤフ首相が同意したことを明らかにしました。
戦闘休止を巡る交渉は続くとみられますが、イスラエルとハマスの立場の隔たりは大きく、合意までの道のりは険しいものとなっています。"