ガザの病院で283人の遺体 国連が独立調査を要求
"悲劇が止まりません。
パレスチナ自治区ガザ地区の当局は、南部ハンユニスのナセル病院の敷地内で283人の遺体が見つかったと発表しました。国連のフォルカー・トゥルク人権高等弁務官は4月23日、「恐怖を覚える」と述べ、独立した調査の実施を求めました。
死亡した経緯や、遺体が埋められた時期は明らかになっていません。ガザ地区でイスラム組織ハマスとの戦闘を続けるイスラエル国防軍(IDF)が遺体を埋めたとの見方も出ていますが、IDFは「根拠がない」としています。
一方でIDFは、2月にナセル病院で2週間にわたって作戦を実施した際、パレスチナ人によって埋められた複数の遺体を「調査した」と説明。IDF部隊が「インテリジェンス(機密情報)によって人質がいる可能性が示された場所で」調査したとのことです。
トゥルク人権高等弁務官は、「犠牲者は地中深くに埋められ、廃棄物で覆われていたと報告されている」と述べ、「病院は国際人道法の下で非常に特別な保護を受ける権利がある。そして民間人や拘束者、戦闘能力のない人々を意図的に殺害することは戦争犯罪にあたる」と指摘しました。
ハマス側は、親戚の遺体がIDFによって別の場所に移されたとの証言を挙げ、IDFの関与を示唆しています。一方、IDFは「根拠がなく事実無根だ」と反論しています。
真相の解明に向けて、国際社会による独立調査の実施が求められそうです。"