自民党、裏金事件の幕引きを急ぐ
"幕引きが画策されています。
自民党の派閥裏金事件をめぐり、党内で幕引きに向けた動きが加速しています。岸田文雄首相自ら安倍派元幹部の再聴取を行い、二階俊博元幹事長が事件の責任を取って衆院選不出馬を表明したことで、安倍派元幹部への重い処分は避けられない情勢となっています。
首相は先週、党幹部と処分の調整を進め、安倍派でキックバック復活に関わったとされる議員らの政治的責任を重く見ています。二階氏の不出馬表明に関しては、政界では首相との「取引」を疑う見方もありますが、官邸幹部は安倍派元幹部の処分が「非公認」以上になるのは不可避だと考えています。
一方で、事件の真相究明は置き去りにされている状況です。首相は関係議員の証人喚問には後ろ向きで、指導力を示しつつ4月第1週にも処分を下すことで区切りをつけたいと考えているようです。
野党からは真相究明を求める声が上がっています。立憲民主党の泉健太代表は証人喚問に応じるよう訴え、共産党の小池晃書記局長は二階氏に対し、最後は政治家として筋を通すよう求めました。
裏金事件をめぐる政権内の思惑や駆け引きが交錯する中、事件の経緯や使途など真相は依然として闇の中です。国民の疑問に答えるためにも、真相究明は避けて通れない課題だと言えるでしょう。"