ワールドコイン、スペインでの営業禁止に反発し提訴
"サム・アルトマン氏が立ち上げた暗号資産プロジェクト「ワールドコイン」は、スペインのデータ保護規制機関であるAEPDから営業禁止を受けたことを受け、AEPDに対して訴訟を起こしました。
ワールドコインは、「オーブ」と呼ばれるデバイスで虹彩をスキャンし、個人を識別する「World ID」を発行することで、世界的なIDシステムの構築を目指しています。現在、虹彩スキャンは無料で行われ、スキャンしたユーザーは暗号資産「Worldcoin」を受け取ることができます。
しかし、AEPDはワールドコインに対し、個人情報の収集中止と収集済みデータの使用停止を指示。これに対しワールドコインは、AEPDが「EU法を回避している」「技術について不正確で誤解を招く主張を広めている」と反発し、訴訟を起こしました。
ワールドコインは、スペインにおける「ワールドID検証サービス」のすべてを一時停止しましたが、世界的には120カ国で400万人以上が虹彩スキャンに登録しています。しかし、このプロジェクトは各国の個人情報保護団体から批判を浴びており、ケニアやドイツ、香港、韓国などでも調査や事業停止の動きが出ています。
ワールドコインは、個人情報保護の観点から各国の規制当局と対立する状況になっていますが、今後のプロジェクトの行方が注目されます。"