ロシアと中国、月面での共同研究基地建設に向けて覚書署名
"ロシア国営宇宙開発企業ロスコスモスと中国国家宇宙局が月面での共同研究基地の建設に向けた覚書に署名したことが報じられています。このプロジェクトでは、月面や軌道上に設置される実験・研究施設の複合体で、集学的かつ多目的の研究作業が行われる予定です。ロシアと中国は、基地建設に向けたロードマップを作成し、計画や設計、プロジェクト実行で緊密に協力するとともに、参加を希望する国に対して平等なアクセスを提供するとしています。
CNNの報道によると、両国は今後、ステーションの設計、開発、運用を進めるための工程表を作成する予定であり、月や深宇宙探査のためのデータセンターを共同で開設すること、さらには月の南極を探査する計画でも協力することで合意しています。中国は2020年に火星探査機「天問1号」の打ち上げに成功し、30年代までに月の有人探査を成功させることを目指しています。
GIGAZINEによると、ロシアは過去に国際宇宙ステーション(ISS)の運用でNASAとのパートナーシップを維持してきましたが、アメリカとの宇宙開発における提携を月にまで拡大することについては消極的であったとされています。NASAが進めるアルテミス計画とは異なり、ロシアと中国は「国際科学月ステーション」の建設に合意し、NASAの月軌道プラットフォームゲートウェイとは別の道を模索しています。"