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ナワリヌイ氏の追悼、妨害の影で困難に

"死後も妨害に遭っているようです。
ロシアの反体制派指導者であるナワリヌイ氏が刑務所内で亡くなった後、彼の追悼と告別式の準備が困難を極めています。ナワリヌイ氏の陣営は、告別式の会場が見つからず、葬儀会社からは「協力禁止」という通告を受けていると報告しています。これらの事態は、当局による妨害の可能性を示唆しており、ロシア国内での言論の自由と集会の自由に対する新たな制約となっています。

ナワリヌイ氏の広報担当者がSNSで告げたところによれば、今週末に予定されていた告別式の会場がまだ確保できていない状況です。いくつかの葬儀会社に問い合わせを行ったものの、協力を拒否されたり、すでに予約で満員だとされたり、ナワリヌイ氏の名を出すと拒絶されるなどの障壁に直面しています。

告別式を首都モスクワで行う計画だったものの、ナワリヌイ氏の支持者たちが集結し、抗議活動へと発展することを懸念する当局が、圧力をかけている可能性が高いと見られています。このような状況は、ロシア国内の政治的圧力が一層強まっていることを示しており、反体制派への迫害が続いていることを物語っています。

さらに、ナワリヌイ氏の側近は、彼の死を悼むために、来月17日のロシア大統領選の投票最終日に、ロシア全土の投票所で追悼活動を行うよう支持者に呼びかけています。ナワリヌイ氏は生前、プーチン大統領の対抗馬への投票を呼びかけるなど、政治的な活動を行っていました。

このような抗議活動と追悼の動きは、ナワリヌイ氏が生前に残した影響の大きさを示しており、彼の死後もその思想と戦いがロシア国民の間で生き続けていることを物語っています。しかし、当局による妨害が続く中で、彼の追悼と告別式の準備は依然として困難を極めています。この事態は、ロシアの民主主義と人権に対する国際社会の関心を再び高めることになりそうです。"