ファナック、VR技術でロボット設計を革新
"ファナックは、ロボットシステムの設計支援ツール「ROBOGUIDE」を約11年ぶりに刷新します。この新バージョンには、米Metaの最新ゴーグル型端末を使用したVR(仮想現実)機能が新規に搭載されています。このVR機能により、仮想空間の中で設計したレイアウトを自由視点で確認し、ロボット同士の距離感や干渉度合いなどを検証できるようになりました。2次元シミュレーションに比べ、より現実に近い感覚での検証が可能です。
ROBOGUIDEは、パソコンを使ってロボットシステムの構築や教示作業を支援するソフトウェアで、3次元コンピューター利用設計(CAD)データを利用したロボットや周辺機器のレイアウト設計が可能です。ソフトウェア上で作成したプログラムは実機にダウンロードでき、サイクルタイムや消費電力、周囲との干渉確認などを事前に行い、立ち上げ時間を短縮できます。
刷新後の新機能には、メタ社のゴーグル型端末「Quest2」や「Quest3」を使用し、仮想空間の中で設計したレイアウトを現実に近い形で確認できるVR機能が含まれます。また、グラフィック面の向上や、米マイクロソフトのOS「ウィンドウズ11」の利用と同じ操作性を実現し、使い勝手が向上しています。
さらに、ファナックはロボット制御装置も11年ぶりに刷新し、サイバーセキュリティーの国際規格を世界で初めて取得しました。この新型機は、IoT機能を搭載し、ネットワーク接続されたロボットのサイバー攻撃リスクに対応しています。セキュリティー機能が大幅に強化されており、リモート保守に関する新機能も実装されています。"