「空飛ぶバイク」の夢、経営難で破綻
"「空飛ぶバイク」を開発していた株式会社A.L.I. Technologies(以下、A.L.I.)が、2023年12月27日に東京地裁に破産を申請し、2024年1月10日に破産開始決定を受けました。2016年に設立されたA.L.I.は、ドローンを活用したソリューションサービスや運航管理システムの提供とともに、世界初の実用型ホバーバイクの開発に取り組んでいました。2021年10月には、このホバーバイクの世界限定200台の受注予約を開始し、2023年中の納品を予定していました。
同社は、2022年12月期に年収入高約7億3000万円に対して約20億円の当期純損失を計上し、経営が厳しくなっていました。また、A.L.I.の米国親会社AERWINS Technologiesは、特別目的買収会社(SPAC)と合併し、SPACによるナスダック上場を果たしていますが、この上場もA.L.I.の経営状況を改善するには至りませんでした。
A.L.I.は、北海道日本ハムファイターズの本拠地開幕戦で新庄剛志監督がホバーバイクに乗って登場するなど、一時は大きな注目を集めました。しかし、その後の経営難により、帝国データバンクによると、破産手続き開始時の負債額は約21億円に上っていました。"