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コロナ禍と紛争の影でエチオピアが債務不履行、アフリカで3国目

エチオピアは、2024年12月31日に償還期限を迎える10億ドルの国債に関して、3,300万ドルの利払いを履行せず、債務不履行(デフォルト)に陥りました。この状況は、新型コロナウイルスのパンデミックがアフリカ大陸に与えた経済的影響の深刻さを示しており、エチオピアはザンビア、ガーナに続いて、コロナ禍以降デフォルトとなったアフリカの国々の中で3番目になります。

エチオピアの経済状況は、コロナ禍だけでなく、2020年11月から2年間続いた北部ティグレ州での紛争や「40年で最悪」とされる干ばつによっても逼迫しています。これらの複合的な問題が、同国の財政状況を悪化させ、最終的には債務不履行という結果に至りました。

エチオピア政府は、12月11日が期限だった利払いを不履行とし、ロイター通信によると、今後は発展途上国の債務削減を図るために、20カ国・地域(G20)の「共通枠組み」を通じて債務再交渉を行う予定です。この枠組みは、新型コロナウイルス流行以降の経済的な困難に直面している国々を支援するために設けられています。

エチオピアの債務不履行は、アフリカ大陸全体における経済と財政の脆弱性を示しています。新型コロナウイルスのパンデミックは、多くの国々にとって大きな経済的圧力となり、債務問題を悪化させました。特にエチオピアのような国々は、既存の経済的課題に加えて、パンデミックによる影響を直接的に受けています。

エチオピアのデフォルトは、アフリカだけでなく、グローバルな経済にも影響を与える可能性があります。発展途上国の財政問題は、国際的な経済や政治の安定にとって重要な課題となっており、国際社会による連携と支援が求められています。今後、エチオピアや他のアフリカ諸国がどのように経済的な困難を乗り越え、持続可能な成長を達成するかが注目されます。