ライドシェア大幅解禁 24年4月
ライドシェア解禁の背景には、タクシー運転手の不足があります。2023年3月末時点で、コロナウイルス感染症の影響を受け、タクシー運転手は約2割減少し、23万人まで減少しています。この運転手不足を解消するために、ライドシェア導入に向けた議論が進められてきました。
しかし、ライドシェア解禁にはいくつかの問題点が指摘されています。これには、安全性の懸念、ドライバーの労働待遇、事故時の補償、そして都心部の交通環境の悪化が含まれます。例えば、ライドシェアでは一般ドライバーが運転者であるため、普通二種免許を持っていない可能性があります。また、自家用車の整備や点検が十分にされているかどうかも不明です。これにより、タクシーと比較して安全性に問題があると指摘されています。さらに、ライドシェアのドライバーは個人事業主として扱われるため、医療保険や最低賃金などの保証がなく、労働環境が不安定になりやすいという問題があります。
事故が起こった際の補償についても、ライドシェアでは一般ドライバーが営利目的で人を乗せることが現状禁止されているため、任意保険の適用が問題になります。ドライバーが保険に加入していない場合の補償も問題です。そして、人が集まる場所ほどニーズが多くなると予想されるため、大都市での依頼が多くなり、都心部の交通環境が悪化する可能性があります。
これらの問題点を踏まえ、政府はライドシェアの解禁に向けてさらなる検討を進めることが予想されます。ライドシェアの解禁がタクシー不足の解消にどのように貢献するか、そして上記の問題点がどのように解決されるかが、今後の大きな焦点となるでしょう。