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袴田事件で高裁が再審開始決定 確定判決の疑義指摘

無罪の可能性が高まりした。
1966年に静岡県で一家4人が殺された「袴田事件」で死刑が確定した袴田巌(はかまだ・いわお)さん(87歳)について、東京高等裁判所はきょう、再審=裁判のやりなおしを認める決定をしました。東京高裁は、犯行時の着衣とされた「5点の衣類」について「捜査機関による隠匿(いんとく)の可能性が極めて高い」とし「確定判決の認定に合理的な疑いが生じることは明らか」との判断を示しました。
袴田さんは死刑が確定しましたが、無実を訴え、裁判のやりなおしを求めています。静岡地方裁判所は9年前、再審を認める決定を出し、袴田さんは釈放されました。しかし、東京高裁はその後、一転して地方裁判所の決定を退けました。
ところが最高裁判所が審理が不十分と判断して差し戻したため、東京高裁で再び審理が行われていました。