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絶対王者 国枝慎吾 現役引退を発表

「最高の車いすテニス人生でした」と王者のまま現役引退です。
スポーツライターの星野恭子さんがノーボーダースポーツに寄せた記事によりますと、1月22日、大きなニュースが飛び込んできました。車いすテニスのレジェンド、38歳の国枝慎吾さんが「もう十分やりきった」と、同日付けでの現役引退を自身のSNSで表明したのです。
国内外から惜しむ声とともに、その活躍を称え労う声が聞こえています。9歳で脊髄腫瘍を発症して車いす生活となりますが、11歳で車いすテニスを始め、ツアー転戦歴は20年。その間、グランドスラム大会通算シングルス28、ダブルス22の計50回の優勝、パラリンピック5大会連続出場で金4個を含むメダル6個獲得、昨年7月のウィンブルドン初制覇によりパラリンピック金と4大大会制覇を合わせた「生涯ゴールデンスラム」も達成などなど、車いすテニス史上、唯一無二ともいえる結果を残し、引退発表直前の1月16日付の世界ランキングでも男子シングルス1位にランクされていました。
また、2009年にはパラスポーツではまだ珍しかったプロ選手への転向を宣言した先駆者でもあります。
SNSではさらに、「国際テニス連盟が車いすテニスも管轄していることで、どのパラリンピック競技よりも、健常者と障がい者の垣根が低いスポーツだった」と振り返り、車いすテニスの今後さらなる発展も願った国枝氏。2月7日には記者会見が予定されており、引退を決断した胸のうちや今後の活動などについて、より詳しいお話が聞けそうです。