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風評被害なら水産物買い取り 処理水めぐり政府が対策

地元の納得は得られるでしょうか。政府はきのう、東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出をめぐり、風評被害対策の中間とりまとめを公表しました。海洋放出にともなって売り上げが減少した場合、国が費用を負担して水産物を一時的に買い取るための、基金の創設を検討することを盛り込みました。風評被害を生じさせないための、情報発信の必要性も指摘し、IAEA=国際原子力機関などの協力を得て、内外に向けて海洋放出の安全性を発信する方針を示しました。また、風評被害が出た場合、東京電力ホールディングスが、十分な賠償を迅速・適切に実施するよう指導・監督する方針も掲げました。政府は4月、2年後をめどに処理水を薄めて海洋放出する方針を決めましたが、地元漁業者の間では、新たな風評被害への警戒感が強まっています。政府は、関係者と意見交換した上、年内にも具体的な行動計画をまとめることにしています。