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入管庁 スリランカ人女性死亡で不備認める報告書

処分が軽すぎるとの批判も出ています。
出入国在留管理庁はきのう、名古屋出入国在留管理局の収容施設でスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさん 当時33歳が死亡した問題で、医療体制に不備があったなどとする調査報告書を公表しました。
報告書は、ウィシュマさんが繰り返し受診を求めていたにもかかわらず、名古屋入管局の幹部に届いていなかったことや、対応にあたった職員に、人権意識に欠ける発言があったことなどを指摘し、「対応には数々の反省点や改善すべき点が認められた」と結論付けました。
出入国在留管理庁はきのう、この問題で、名古屋入管局の当時の局長ら幹部4人を、訓告などの処分にすることも発表しています。
上川陽子務大臣もきのう、閣議後の記者会見で「貴い命が失われたことに心からおわびを申し上げる」と陳謝しました。
しかし報告書は、ウィシュマさんの身柄を一時的に開放する「仮放免」を不許可としたことは「不当とはいえない」と結論付け、ウィシュマさんの死因についても「特定は困難」としています。
ウィシュマさんの遺族はきのう、東京都内で記者会見し、「死因が明らかにされずに最終報告書といえるのか。なぜ体調が悪かったのに、仮赦免にしなかったのか」などと当局の対応を批判しました。