建築家・團紀彦氏がオプエドで新国立競技場問題を語る「コンペは設計者でなく設計監修者を選ぶという尋常でないもの」
新国立競技場問題で、コンペで選ばれたデザインが白紙となったザハ・ハディド氏の事務所は28日ホームページ上で声明を発表し、「国際コンペもなしに限られた建設者から選ぶのは良い方法ではないとJSCに忠告したが無視され、見積りの高騰を招いた」とした上で、「JSCは予算増加の原因はデザインだとしたが、キールアーチは230億円で建設できる」と述べ、責任を押し付けるJSCを批判した。
ザハ・ハディド氏については、建築家の團紀彦さんが昨日の「ニューズ・オプエド」で、「ザハさんは設計監修者なのにコストコントロールの責任にまでされている」とコメントした。
また、團さんはコンペについて、「設計者ではなく設計監修者を選ぶという尋常でないコンペだった。大半の設計経費は名前の出てこない日建設計を中心とする設計者グループに支払われている」とした上で、「建築家・設計者の権限を著しく弱めて、表に出てこない極めて政府よりの設計者が準備されている仕組みだった」と述べ、問題の本質を指摘した。
〈写真:7月28日放送「ニューズ・オプエド」より〉